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2008年9月 5日 (金)

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天狗原 白馬乗鞍岳登山(2) 【長野・登山・ファミリー】

「栂池パノラマウェイ」の終点、栂池ロープウェイの自然園駅より約1時間半。
蝕むような暑さとブヨの襲撃に耐えながら、やっと「天狗原」に辿り着いた。
天狗原
【天狗原】
背丈ほどの低木の中を抜けると、突然目の前が開ける。
それは標高2200mに広がる一面の高層湿原だ。
北アルプスの最北限、白馬乗鞍岳(2436m)の山麓に抱かれるように広がっている。
それは雲の中の世界。湿原にはまるで生き物のように雲が流れては垂れこめる。
天狗原
湿原の中には、大きな池が広がっている。
ここに湿原のすぐ上にそびえる白馬乗鞍岳の姿が映れば、絶対に美しいだろう。

本当は頂上で昼食をとるつもりだったが、予想以上にゴンドラの乗車時間を含め、天狗原にたどり着くのに時間がかかった。
お腹も減ってきたので、ここでランチにする。
ちょうど木道にベンチがつくられているので、この美しい景色を楽しみながら休憩することができる。
まだ、ブヨもいるとはいえ、先ほどより相当マシになった。
ゆっくりランチをしながら、天候の回復を待つことにした。
天狗原と白馬乗鞍岳
ランチを楽しんでいると、予想以上に早く雲が退いた。
大慌てで一眼レフを取り出し、撮影する。
池に写る雪をまだ纏った逆さ白馬乗鞍岳。とても美しく幻想的。
天狗原と白馬乗鞍岳
太陽の光に照らされた湿原はとても開放的で明るく、美しい。
空の青さ、雪と雲の白さ、草木の緑がとても眩しい。
思いっきり深呼吸して、この風景がつくりだす清々しい空気を味わう。
雲上の天狗原
湿原の北側は雲に覆われていて視界がきかない。
そのため、湿原の向こうには何も見えない。
ここが空に浮かんだ島のようにさえ思えてしまう。
天狗原の池塘
再び湧きたつ雲が、雪の頂を覆い隠してしまう。
水面も白く曇っていき、そらの青さと雪の白さを映した美しい鏡像も白いヴェールに閉ざされていく。
雲に覆われていく白馬乗鞍岳
雲のヴェールに遮られ、再び光を失っていく湿原。
とはいえ、雲の上は青空。この雲はこの湿原のすぐ上を飛んでいる。
今は陰っているが、頂上に着けば雲の上の世界だ。
荷物をまとめたら、再び頂上目指して歩き始めるる

天狗原の道はすべて木道。
道の脇にはロープが張られ、湿原には入らないようにされている。
道はとても整備されていて歩きやすい。
やはりここは登山コース上でも貴重な自然が残る場所。
ロープの外に踏み込むようなことは慎みたい。
もちろん草花の採取も禁止されている。
ワタスゲ
ワタスゲがいっぱいに実を結んでいた。
6月から7月に花を咲かせると、その後は真っ白な綿帽子をつける。
湿原一面の純白のワタスゲが風にたなびく様子は、美しく幻想的だった。
ワタスゲ以外にも、多くの高山植物が競うように咲く美しい場所だった。
雲上の別天地、天狗原
天狗原の湿原。まさに雲上の別天地。
雲の上の楽園があるとすれば、こういうところなんだろうか。

しばらく行くと、木道は白馬乗鞍岳と風吹大池への道に分岐している。
もちろんここは、目的地の白馬乗鞍へ道標が示す方向へと進む。
すぐに木道は終り、ここからがこのルートの正念場となる。

【栂池自然園~天狗原のコース紹介はこちら】

2008年9月 3日 (水)

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立山けープルカー(立山黒部アルペンルート) 【富山・登山・グループ】

立山黒部アルペンルート
それは、北アルプス、3000mを超える「立山」を貫いて、北陸・富山と信州・長野を結ぶ長大な山岳観光ルート。
途中には「室堂」「黒部ダム」といった見どころを擁する、日本一の山岳観光ルートといえる。
そして、このアルペンルートは山岳観光だけでなく、北アルプス登山の重要な足と基地にもなっている。
日本百名山として人気の高い立山(3015m)剣岳(2999m)の懐へと一気に潜り込めるこの山岳ルートは登山者にもとても重宝される。
その西側・富山側の起点である「立山ケーブルカー」までは、JR富山駅から富山地方鉄道で約1時間で到着する。
標高475mの立山駅から標高977mの美女平駅を結ぶケーブルカーだ。
マイカーを利用の場合は、駅の近くに大きな駐車場が用意されている。
立山ケーブルカー・立山駅改札
立山ケーブルカーの駅に到着。
富山地方電鉄の立山駅から階段を上がると、ケーブルカーの改札はすぐだ。
ケーブルカーの改札開始時には人が大勢並ぶ。
特に繁忙期の混雑は半端ではなく、1時間を超える乗車待ちもしばしばだそうだ。
立山駅に到着したら、まずはチケットを購入したい。
富山地方電鉄で室堂までの往復券を買っていても、チケット売り場で整理券の発行が必要となる。
立山ケーブルカー・立山駅
改札開始。整理券のバーコードをかざして改札を入場する。
往復券を買った場合、帰りも整理券のバーコードをかざすので、紛失や破損に気をつけたい。
改札を通ると、そこはすぐ階段状になった立山駅のプラットホーム。
8月下旬の平日なので、難なく次の便に乗ることができた。
しかしそれでも、相当の乗車率である。
立山ケーブルカー・立山駅より見上げる
ここから美女平駅まで、1.3km、標高差500m。
平均勾配24度。すごい急坂を約7分で一気に登る。
ケーブルカーが出発すると、アナウンスで観光案内が流れる。
車両の中に電光掲示板で同じ観光案内を文字でも流してくれている。

さて、登りは超満員だったので、写真も撮れずにあっという間に美女平駅に到着してしまった。
その後、アルペンルートの最高所の「室堂」までは、高原バスで移動となる。
バスに乗るために、バス乗り場に大急ぎで移動。
十分にレポートできなかったので、翌日の下りの様子に続きます。
立山ケーブルカー・美女平駅より見下ろす
美女平駅から見下ろす。今からケーブルカーで下山。
美女平駅直前の勾配は30度を超える。
転がり落ちそうな急坂を下るのは、ちょっとしたジェットコースター感覚。
立山ケーブルカー・トンネル
途中にトンネルが2か所ある。
トンネルの中でカーブしていて、その様子を見ているととても面白い。

また、1つ目のトンネルと2つ目のトンネルの間に、「材木石」という変わった地形が露出している。
(登り・左側、下り・右側)
まるで積み上げた材木のように見える岩が一面に露出している、珍しい地形だ。

ちなみにこのケーブルカーの後方に連結されている台車と赤い箱。
これは、この立山ケーブルカーの特徴のひとつ。
この台車は黒部ダムをはじめとする電源開発の名残。
開発の為の大量の資材をこのケーブルカーでかつては運びあげられていた。
現在はスキーや登山ザック、またアルペンルートの施設に必要な資材を運びあげている。

さらにその後ろについているのは下り用の運転席。
この台車が邪魔で運転がしづらいため、わざわざ本体の外に運転席を設けているようだ。
立山ケーブルカー・すれ違い
ケーブルカーは2台で運行している。
中間地点ですれ違う。

下りの運転席は赤い小さな箱の中だが、登りはケーブルカーの最前列に運転手が座っている。
立山ケーブルカー・間もなく立山駅到着
カーブを曲がると立山駅が見えてきた。
もうすぐ短いケーブルカーの乗車とともに、立山黒部アルペンルートの雄大な旅も終わりとなる。
アルペン牛乳こしひかり最中
さて、立山駅に戻ってきたら、富山駅に向かう立山地方鉄道の出発まで、土産屋をうろつく。
小腹が減ったのでちょっとつまみ食い。
【左】 「アルペン牛乳」 美味しいが、アルペンという名前の期待には応えられていないか・・・?
【右】 「こしひかり最中」 味に特徴はないが、中に米粒が隠されていて時々不思議な食感を味わえる。

【立山ケーブルカー】
■My評価(5段階)
★★★☆(3.5)

場所: 富山県中新川郡立山町
電話: 076-432-2819
料金: 700円(往復1250円)、富山駅から室堂までの往復券6530円(5日間有効)
期間: 4月10日~11月30日
駐車場: 430台・無料 (繁忙期は臨時駐車場・無料・1000台を開放)

2008年8月31日 (日)

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白馬乗鞍岳登山(1) 栂池自然園~天狗原 【長野・登山・ファミリー】

栂池自然園入口
栂池パノラマウェイで、ゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いでたどり着いた場所。
それが「栂池自然園」
遅くまで雪を頂いた白馬連峰の麓に抱かれた、一面の高層湿原だ。
夏場に栂池パノラマウェイに乗る人のほとんどが、この栂池自然園を目指す。
自然園の入口にはビジターセンターや「村営栂池山荘」「栂池ヒュッテ」が並んでいる。
宿泊はもちろん、食事や買い物もでき、自然園のトレッキングの基地となっている。
またここは、白馬岳方面への本格的登山の入口でもあり、今日僕が向うのはこちらである。
栂池自然園からの乗鞍岳
今日目指すのは、「乗鞍岳」(2436m)
日本百名山の「乗鞍岳」とは違い、それと区別するため、白馬乗鞍岳と呼ばれることも多い。
頂上は雪をまだ頂く写真右の山のピーク。
すぐそこまで雲が迫る、まさに雲の上の残雪の頂上へ向けて、登山開始。
・・・しかし、予想以上に雪が残っている。ちょっと心配。
栂池自然園の水芭蕉・7月
さっそく登ろうと思ったが、ビジターセンター脇の池に咲く花に足を止められる。
水芭蕉だ。池のほとりに咲き、水鏡にその美しい姿を映した風景は幻想的。
5月、6月の信州の湿原によく見られるが、7月のこの地にまだ花を残している。
美しい花を見ながら、雪と花がまだ残る、この地の冬の厳しさを感じる。
そんなこの地に訪れたひと時の暑い夏、すべての生き物がそれを謳歌しているかの様に思えた。
栂池自然園・登山道入口
ビジターセンターと公衆トイレの間に登山口の入口がある。
ここからの道は、栂池自然園のトレッキングと違い本格的な登山道。
森林限界上の稜線に出るには、遅くまで残る雪の上を歩かないといけない。
きちんとした登山装備と経験が必要な道となる。
ここからは白馬大池小屋まで約3時間半、トイレは無い。
トイレは済ませ、食糧・水など万一不足しているものがあればここで補充しておきたい。

道を少し下り、沢を越えると、道は二股に分岐している。
特に道標はないが、どう考えても左側へ登って行く道が方向的に正しいので、そちらへと進む。
登山道から見下ろす栂池高原
しばらくは視界の効かない、うっそうとした森を登って行く。
夏場の森はとにかく暑く、すぐに汗が吹き出す。
時々登山道を横切るように小さな沢がいくつか流れている。
その付近で立ち止まると、とても涼しい風が山の上から流れ落ちてくる。しばしのクールダウン。

標高を上げていくとついに雲の中に突入した。
辺りに霧が一面に立ち込める。
しかし、空からは太陽の光が降り注いでいる。雲を抜ければ、雲上の別天地が待っているはずだ。
見下ろすと、雲の隙間から山麓がわずかに見える。
高い場所まで登ってきたと実感させてくれる風景だ。
登山道の花を落とした水芭蕉
この山域は遅くまで雪が残る。
登山道には冷たい水が所々に小さな小川となって流れている。
その水際に、鮮やかな緑が。
ワサビかと思いきや、どうやら花を落とした水芭蕉のようだ。
この後も冷たく流れる小さな川とも呼べない水の流れは次々に現れる。
そのほとりには水芭蕉やいろいろな緑が命を紡いでいた。
登山道に咲く水芭蕉
登山道に残る水芭蕉。
木陰で遅くまで雪が残っていたのだろう。
日が当たらない薄暗い場所に咲く、その清楚な白のコントラストがとても眩しい。
7月の登山道に残る雪
7月の中旬というのに、登山道の所々にはまだ雪が残っている。
目指す白馬乗鞍岳は、北アルプスでの中でも最も北のエリアに位置する山。
日本海の豪雪の影響で、その雪量は北アルプスの中でもかなり多い。
夏場に雪に触れ、雪の上を歩くのはとても楽しい。

雪が多くなってくると、高木は少なくなり、涼しくなってきた。
ここからまとわつくような暑さを忘れる快適な登山になるだろう。
しかし、そう思ったのは束の間。ここからは暑さよりももっと不快なものにまとわりつかれる。
大量のブヨだ。

僕が大学生の頃になるが、目指す白馬乗鞍岳の反対側、朝日岳北側山麓の北又小屋付近で大量のオロロというアブに襲われた。
脚の形が変わるくらいまで刺された(当時の山岳系サークルの服装はニッカボッカなので、足が刺されやすい)
同じ山域なので、オロロがいるのではないか?
そう思って登山前には北又小屋との標高・季節を確認したが、たぶん大丈夫だろうと読んでハーフパンツで登ってしまった。
オロロのような大きなアブは少なかったが、ブヨはとにかく多く、ずっと絡みつく。
脚はもちろん、耳の横などいっぱい刺されてしまった・・・
これがこの登山の失敗のひとつ目。
過去にあれだけ痛い目にあったのに、全く虫対策をしていなかった。

やはり遅くまで雪が残り、水が豊かな山域に入るときはブヨ対策が必要。
帽子をかぶり(出来ればつばが1周するもの)、長ズボンをはき、虫よけスプレーをする。
この対策を全てしていた妻のブヨ被害は全くと言って無かった。

横に刺しやすい僕がいたのが、一番のブヨ対策だったのかもしれないが・・・
見上げる白馬乗鞍岳
頭上を覆っていた木々は退き、雪を乗せた白馬乗鞍岳の山肌が覆いかぶさるようにそびえるようになった。
木々は背丈の半分ほどのものしか生育していない。
ついに森林限界を超えた。
穂高などの北アルプスのメジャーエリアでの森林限界は約2600m。
しかし、この場所は緯度が高く、雪の影響が大きいため、森林限界は2100m程で訪れる。
天狗原手前の雪田
しばらく行くと、これまでになかった大きな雪田が現れた。
遅くまで残っているようで、横切るための補助にと、雪田の上部からロープが垂らされている。
暑い夏に見る雪。見ているだけでもとても涼しく感じる。
少しずつ融け出し、今も冷たい雪解け水を流し続けている。
天狗原直下の雪田を行く
雪田をゆっくりと慎重に登る。
斜面はさほどきつくなく、多くの人が登るので足場はしっかり固められている。
補助のロープもあるので、ここでアイゼンを出す必要はない。
雪の上に立つと、夏の空気の中に舞いあがった雪の冷気がとても涼しく感じる。
雪田から見下ろす栂池高原
雪田で振り返ると、山麓に広がる栂池の町並みが広がる。
同じ目の高さを雲が流れる。
雲の上の残雪の世界。ついに突入。
雪田と広がる灌木帯
雪原の向こうには森林限界を超えた灌木帯が広がっている。
急な斜面は少し緩やかになってきた。
間もなく本日の第一目的地、雲上の湿原「天狗原」に到着する。

栂池自然園と白馬乗鞍岳の地図

2008年8月30日 (土)

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富山地方鉄道・立山黒部アルペンルート 【富山・電車・グループ】

立山黒部アルペンルート
それは、北アルプス、3000mを超える「立山」を貫いて、北陸・富山と信州・長野を結ぶ長大な山岳観光ルート。
途中には「室堂」「黒部ダム」といった見どころを擁する、日本一の山岳観光ルートといえる。
そして、このアルペンルートは山岳観光だけでなく、北アルプス登山の重要な足と基地にもなっている。
日本百名山として人気の高い立山(3015m)剣岳(2999m)の懐へと一気に潜り込めるこの山岳ルートは登山者にもとても重宝される。
今回は会社の仲間と一緒に、その剣岳登頂を目指して、JR富山駅へと降り立った。
電鉄富山駅
JR富山駅に隣接する富山地方鉄道の「電鉄富山駅」
ここから立山黒部アルペンルートの西側の起点である「立山駅」へ電車で向かう。
約1時間の地方鉄道の旅は思いのほか楽しい。
ここはアルペンルートの他に宇奈月温泉・黒部渓谷へ向かう電車も出発する、まさに富山の観光名所の起点となっている。
地鉄寺田駅
しばらくは富山の町並みの中を走る。
米所らしく、広がる田園風景と、豪雪に備えた家屋の造りが遠く北陸の地に来たのだと実感させられる。
昭和5年に設立された地鉄の歴史は古く、停車する駅のプラットホームには流れゆく歴史が深く刻まれていた。
地鉄の車内
少しうとうとしていると、気づけば平地の広がりは刻まれた山谷へと変わり、民家も少なくなっていた。
このあたりからがこの地鉄・立山線の素晴らしい車窓が楽しめる。
地鉄の車窓
流れる車窓は旅情シアター。
美しい自然に囲まれた、どこか懐かしい山荘風景。
旅に出た気分が、ゴトンゴトンという心地よいレールが刻む音をやさしいビートにして盛り上がっていく。
常願寺川を渡る
この路線の見どころのひとつであろう。
巨大な橋で横切る常願寺川。
圧倒的な高度差で切り刻まれた渓谷の上空をしばし空中散歩。
常願寺川は立山や薬師岳など、3000m級の北アルプスの山々から集めた水を流して今も谷を削り続ける。
先日までの雨の影響が大きく、清流はまだ、濁流の表情をのこしたままだった。
地鉄・ほんぐう駅
終着駅ひとつ前のほんぐう駅に到着。
この先に待つのはアルペンルート起点の立山駅のみ。
これが最後の地元の生活に使われる駅だ。
ここからは、深い山の中を一気に標高をあげて登って行く、この路線のハイライトになる。
電車の最前列を陣取り、「にわか鉄」に変身。
ちなみにこの電車の最前列・最後尾には座席はなく、登山ザックなどがおけそうなスペースになっている。
まるで山岳登山鉄道
電車は緑に覆われた急勾配をどんどん登って行く。
迫りくる山岳鉄道さながらの風景は、普通の電車ではまず見られない、迫力の車窓だ。
小川を何本も横切る
周りの風景がどんどん手つかずの様相を帯びてくる。
時々山から流れ出す美しい沢を横切る。
大自然、北アルプスの懐に少しずつもぐりこんでいく様子が手に取るようにわかる。
廃線のような線路
この先は廃線かと見間違えるくらい、線路を覆う緑は深くなっていく。
何度も何度もレールはカーブを描く。
レールに描かれた弧を列車がなぞるたび、車窓に描かれる大自然は深く、そして雄大になっていく。
抜群のロケーション
線路を包むように覆いかぶさっていた森の片方が、ヴェールを取り外したように開かれた。
その先には、アルプスの清水を集めて河原を広げた常願寺川の美しい風景。
車窓を流れる深い森の向こうには、美しい水を流す雄大な川の風景がずっしりと佇む。
こんな鉄道ロケーションはなかなか無い。まるで海外に来た気分にすらなる。
深い森に包まれた線路
夏盛りて更に深まる緑。走るレールに覆いかぶさるように、迫ってくる。
一瞬でも気を抜けば、すぐに自然に飲み込まれて廃線となりそうな線路に自然の厳しさと力強さを感じる。
時々電車は、草木にボディや窓ガラスを擦られながら、乗客を緑の大地奥深くへと運んで行く。
常願寺川と称名川の合流
広かった常願寺川の河原も心なし狭まってきた。
そして目の前には、川が二手に分かれている。
左はこれから向かう立山・室堂に源を発っし、日本一の落差を誇る称名滝を擁する称名川。
右は常願寺川の本流だ。
常願寺川を渡る鉄橋
突然目の前が開け、今まで電車の左側を流れていた常願寺川を横切る長い鉄橋に出る。
そして、目の前には、小さいながら街が開けているのが見える。
立山黒部アルペンルート起点、「立山」にもうすぐ到着だ。
常願寺川と立派な橋
鉄道と一緒に並走する道路も立派な橋で常願寺川を横切る。
その壮大な風景は、これから望む一大山岳リゾーがどれだけのスケールかを彷彿させる。
立山駅
鉄橋を渡るとすぐに大きな駅舎が見えてきた。
終点の「立山駅」に到着だ。
さすがに日本を代表する山岳観光ルートの起点らしく、今までの駅とは比べものにならないほど立派だ。
立山駅改札
「立山駅」に到着。
改札を抜け、階段を上がると、そこはすぐにアルペンルートの最初の乗り物である「立山ケーブル」の乗り場になっている。
立山駅周辺に温泉つきのホテルなどがあり、宿泊できるようになっている。
土産屋も充実していて、ついつい覗きたくなってしまう。
しかし、繁忙期はケーブル乗車にもとても混み合う。
まずはチケットの購入をしよう。
地鉄に乗る際に往復券を買っていても、ここでは整理券の発券が必要となるので、同様に急ぎたい。

料金: 電鉄富山~立山 1170円
    電鉄富山~室堂往復券 6530円 (5日間有効)


立山黒部アルペンルート・立山駅の地図 

立山ケーブルカーの記事へ

2008年8月28日 (木)

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栂池パノラマウェイ 【長野・登山・ファミリー】

「栂池パノラマウェイ」とは、ゴンドラリフト「イヴ」と栂池ロープウェイを合わせた全長5320mの空中の散歩道。
人気の高原リゾートの「栂池高原」から、白馬連峰に抱かれた美しい高層湿原の「栂池自然園」までを結ぶこのルート。
標高差1000mを一気に駆け上り気軽に北アルプスの大自然の中に連れて行ってくれる。
それだけに乗車時間は30分、乗り換えなどを合わせると1時間近くは栂池自然園までかかる。
栂池高原駅から見上げる杓子岳
朝いちばんにゴンドラリフト乗り場に到着。
まだ空いている駐車場に車を停めて、登山道具の用意をする。
駐車場から見上げる、朝日に照らされた白馬岳付近。
昨日は雨だったのでまだ雲が多いが、頂上付近は雲の中から姿を現し始めている。
おそらく頭を出しているのは白馬三山のひとつ、杓子岳(2812m)かな?
今日登るのは、この白馬三山の北に位置する「乗鞍岳」(2436m)
時間があれば白馬大池か栂池自然園の散策を楽しむつもりだ。
栂池パノラマウェイ乗り場
駐車場に車を停めたら、さっそくパノラマウェイの出発点「栂池高原駅」へ。
チケットを購入し、ここからゴンドラリフト「イヴ」に乗車する。
下車までは長旅になるので、トイレはここで済ませておきたい。
乗り場のすぐ近くには「栂の湯」という日帰り温泉施設も隣接するので、下山後に汗を流すのも良い。
ゴンドラリフトイヴ
ゴンドラリフト「イヴ」に乗車。
冬場は栂池高原スキー場の最高部まで運んでくれる、長距離滑走を楽しむスキーヤー御用達のリフト。
夏場はパノラマウェイの一部として、登山者やハイカー、観光客を運んでくれる。
6人乗りのゴンドラで、4120mの空中散歩開始。
20分もかかる、長時間の乗車だ。
前方を見上げると、はるか山の上、雲の上までリフトの索道は続いている。
イヴから望む北アルプス
横を見ると、広いゲレンデの奥に杓子岳や唐松岳(2692m)の姿が見渡せる。
ゆっくりと流れるゲレンデの風景の奥に、どっしりとして少しも流れない重厚な山々の風景。

ややすると、中間駅である「白樺駅」を通過する。
ここでいったん扉は開くが、下車せずそのまま乗り過ごす。
この中間駅までは車が入れるので、途中で乗る人もいる。
冬場はレストハウスもある重要なスキーの拠点ではあるが、夏場はただ、素通りするだけ。
栂池高原を見下ろす
後ろを振り返る。
写真中央に見えにくいが、中間駅がある(鉄柱の先端付近)
その後ろの森を切り裂いてロープウェイは走っている。
ゲレンデの一番下にあるのが栂池高原で、多くのホテルやペンションが密集している。
後方にそびえる山々は戸隠や黒姫、飯綱など。これらも有数のスキーリゾートだ。
栂の森駅が見えてきた
斜面を登りきってピークに到着すると、急な登りは終る。
山肌を横切り、斜面を渡るようにして、終着駅である「栂の森」駅が近づいてきた。
かなり標高が上がったことを実感できる。
先ほどまではるか頭上にあった雲が、手が届きそうなくらい近くまで迫ってきている。
苦しいくらいの圧迫感がある雲だが、その切れ間に目指す乗鞍岳の姿が見えている。
頂上に登れば、それは雲の上の世界に立てるだろう。
登頂への期待が一気に膨らむ。
栂大門駅
ゴンドラリフトの頂上駅である「栂の森駅」に到着。
ここから栂池ロープウェイの「栂大門駅」までは300m程の道を歩く必要がある。
とはいえ、道はよく整備されていて、小川のせせらぎが響く深い森の移動はとても気持ち良い。
ちょっとした森林浴気分を味わっていると、あっという間にロープウェイに到着。
もう少し森林浴を楽しみたいくらいだった。

・・・と、余裕をかましていると、ロープウェイが出発してしまった。
随時出発できるゴンドラリフトと違い、ロープウェイは20分間隔の運行。
ここでの移動はやはり迅速にする必要がある。
栂池ロープウェイ
次の便の改札まで、ロープウェイ駅で並んで待つ。
改札が開始されたら、一番でロープウェイの中に。
定員71名のとても大きなロープウェイだ。
ここからは1200mで約7分の空中散歩となる。
栂池ロープウェイ
雲の中へと索道は続いている。
まさに、雲上へと続く気持ちよいロープウェイだ。
雪を頂いたアルプスの山が間近に迫る森は、すでに別世界。
ツガの森
「栂の森」駅の名前の由来となった「ツガの木」で埋め尽くされた森が眼下に広がる。
見事なまでの針葉樹の森は、標高が高く涼しい場所にいることを実感させてくれる。
オオシラビソの球果
ロープウェイのガイドの人に教えてもらったオオシラビソの球果(松ぼっくり)。
訪れた7月のオオシラビソが、こんな珍しい色をした球果をつけているのをロープウェイ沿いの個体に確認できる。
とても不思議な色だ。

PLフィルターを装着したのを忘れ、普通に動くロープウェイの中から撮ったのでプレまくりです・・・
自然園駅
さて、栂池パノラマウェイの最終駅の「自然園駅」に到着。
標高は約1850m。
売店とトイレを備えている。
売店の規模はやはり栂池高原の乗り場の方が大きいので、登山に必要な水や食料、お土産は下で買う方が良さそうだ。

ここから徒歩5分ちょっとで栂池自然園に到着する。
栂池自然園のビジターセンターが、自然園の散策、そして白馬乗鞍岳や白馬大池への登山の起点となる。

ちなみに地図を見ると、栂池高原から栂池自然園まで車道が伸びている。
しかし、この道は環境保護のため、一般車の車の乗り入れは禁止されている。
その為、この場所を訪れるのなら栂池パノラマウェイを使う必要がある。
ロープウェイに乗り遅れると、この道を歩いて下山するか、栂池自然園に併設されるされる「村営栂池山荘」か「栂池ヒュッテ」に宿泊する破目になる。
くれぐれも散策の時間配分には気をつけたい。

2008年8月10日 (日)

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木曽駒ケ岳登山3・登頂そして下山 【長野・登山・ファミリー】

木曽駒ケ岳頂上
駒ケ岳頂上山荘を出発して20分も経たないうちに、到着した。
日本百名山のひとつ、「木曽駒ケ岳」(2956m)
雲を眼下に従えた、空の中の頂上だ。

僕の登頂は大学時代に登った時と合わせてこれが2回目。
妻は初めて。これで妻の制覇した百名山の数がひとつ増えた。
木曽駒ケ岳・駒ケ岳神社
頂上には「駒ケ岳神社」の立派な社がある。
社を守る鎮守の森はなく、さえぎるものなく風や豪雪にさらされる中、厳かにそこに鎮座している。
木曽駒ケ岳・駒ケ岳神社
駒ケ岳神社の祠は2つある。
木曽の祠と伊那の祠。
こちらの祠は比較的新しく、厳しい天候から周囲に積み上げた石垣で守られている。
木曽駒ケ岳からの宝剣岳
頂上から振り返る「宝剣岳」(2931m)
ケルンの向こうに広がる険しい岩綾は大迫力の風景だ。
木曽駒ケ岳からの中岳
見下ろす駒ケ岳頂上山荘。
周辺はキャンプ指定地にされており、シーズン中は色鮮やかなテントの花が咲く。
この日はシーズン直前、まだ時間も早く、テントは一張もなかった。
小屋のすぐ後ろにそびえる山が「中岳」(2925m)
一般ルートは中岳に登る道だが、今回僕たちが歩いたのは右側の中岳の山裾を巻く道。
見ていただいてもわかるように、途中から険しい岩肌の斜面中腹を歩く道になっている。
初心者は多少しんどいが、中岳に登る安全な真ん中の道を行きたい。
木曽駒ケ岳からの伊那前岳
駒ケ岳周辺の山に端を発し、深い谷が伊那路へと刻みこまれている。
ここから流れ出した水は、天竜川へと注がれる。
さて、東側(伊那路)の空には青空が広がっているが、西側(木曽路)からあやしげな雲がどんどん広がってきている。
天気は西側から崩れる。間もなくこの稜線の天気は悪化するのは明らかだ。
残念だが、頂上での滞在はそこそこにして、来た道を急いで下山する。
木曽駒ケ岳・雲の中の稜線
宝剣山荘付近まで戻ってきた。
目の前に見えるのは伊那前岳(2883m)へと続く稜線。
稜線は雲の上の世界ではなく、間もなく雲の中の世界になりそうだ。
乗越浄土から見下ろす千畳敷
やっと「乗越浄土」まで戻ってきた。
ここからロープウェイ駅のある千畳敷までは下るだけ。
稜線に雲が迫ってきているが、時折西日となった太陽が雲の切れ間から美しい千畳敷カールの世界を照らしてくれる。

下りは登り以上に困難がある。それは雪の上の下り。
カールにいっぱい残った雪の上の下りは慣れていないと、とても歩きにくい。
登山者の多くが何度もこの雪の上で、尻もちをつき、恐る恐る1歩を踏み出していた。

しかし、この踏み固められた雪は慣れるととても面白い。
かかとに体重をかけて雪の中に打ち込み、怖がらずに普通に階段を降りるように歩けばあら不思議。
アイゼンやストックがなくてもスイスイと雪の上を下っていける。
僕は雪の斜面を下り降りるのが大好き。だから雪山に行くと、下りのコースタイムが異常に早い。
この日もなかなか下れない妻を尻目に、ひとりで下まで雪の上を駆け降りた。
夏の雪の感触、そして自然の中で風のように走り抜ける感触はとても気持ちいい。
雪の下りに苦労する他の登山者からの「すごいっ」という声も、まんざら悪いものではない。
僕は妻を迎えに行くふりをして、またこの快感を楽しむため、雪の斜面を駆け足で登りなおした。
見上げる宝剣岳
カールから見上げる宝剣岳。
登り始めた時と比べるとずいぶん雲が増えてきたが、まだ美しい風景。
見上げる伊那前岳の稜線
伊那前岳の稜線。
雲の切れ間からスポットライトのように射し込んだ日光が斑に山肌を照らす。
音もなくゆっくりと、光と影は緑色の斜面を走って行く。
宝剣岳の稜線から雲があふれ始める。
ついに稜線の向こう側から雲が越えてこちら側に流れ込んできた。
間もなく、先ほどまで居た稜線や山頂は雲の中の真っ白な世界になるだろう。
これがこの日最後に見た、光に照らされた山の姿となった。
下界から迫る雲
剣ヶ池まで下り、逆さ宝剣岳の撮影のチャンスをうかがっていた。
早く雲が一瞬手でも切れないか・・・
しかしふと山の下を見ると、なんと雲が下からも湧いてきた。
もう足もと間近まで迫ってきている。
それと同時に、堰を切ったように宝剣岳の稜線から雲がカールへと流れおちてきた。

世界は一瞬にして光を失い、真っ暗になる。
来る。これはやばい。
一瞬にして周囲を包み込む雲は大荒れの予感。遠くでは雷も鳴り始めた。
撮影は諦め、ロープウェイ駅への階段を足早に登り始めた。
ロープウェイ駅につくと同時に、周囲には雨音が激しく響き始めた。

一瞬にして変わる天気。これが山の恐ろしさ。
遮るものが何もない高山で冷たい雨に打たれると一気に体温が下がる。
岩だらけの足場はとても滑りやすくなる。
雲に包まれ、何も見えなくなり、道に迷いやすくなる。
そして、雷が自分を包む雲や、自分と同じ高さを飛ぶ雲の中で発生する。

天気が良い時には想像もできない気持ちいい雲上の世界は、過酷で危険な世界に一気に変わる。
今回は、この雨を見越して宝剣岳への登頂はせず、木曽駒ケ岳での頂上の滞在も短くした。
そのために難を逃れることができた。

雨と雲に包まれて、早々と照明を点灯させたロープウェイ駅から下山に向けて出発したのは間もなく。
もちろん雨にあっても大丈夫のように雨具の用意はちゃんとしていた。
しかし、これで宿で雨具を乾かさなくてもいいと思うと余計な仕事がひとつ減ったみたいでちょっと気持ちが楽になった。

ロープウェイで下界に降りると、雨はやみ、路線バスで車を預けていた駐車場に戻ると、すっかり夏の太陽がまた焼けるような西日を投げつけてきた。
車の中に登山の荷物を積みこんだら、本日の宿に向けて、車を走らせた。
菅ノ台の駐車場付近には温泉施設が何軒かあり登山の汗を流せるが、宿のチェックインの時間が迫っている。
今日の宿は、木曽駒ケ岳の向こう側。
新しくできた国道361号線の権兵衛トンネルを使い、中央アルプスの真下をくぐりぬけて、伊那路から木曽路へと入った。
木曽駒ケ岳登山地図

木曽駒ケ岳の地図

2008年8月 7日 (木)

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木曽駒ケ岳登山2・乗越浄土~駒ケ岳頂上山荘 【長野・登山・ファミリー】

宝剣岳・天狗岩
「千畳敷カール」から「乗越浄土」に登りきったら、今度は稜線の上の雲の上のトレッキングとなる。
しかし、雲の上といいながら、もうすぐここは雲に包まれるであろう空模様だ。
急ぎ足で、本日のピークである「木曽駒ケ岳」(2956m)へ向かう。
宝剣山荘の横から見える巨大な奇岩は「天狗岩」
乗越浄土付近からの三ノ沢岳
稜線を行くと、左側に見事な三角形をした山が見える。
地図を見ると、「三ノ沢岳」(2846m)とある。
名山入りしていない山だが、それでもその山容は立派でアルプスの風景にふさわしい。
木曽駒ケ岳と宝剣岳の間の谷
足元には、木曽駒ケ岳と宝剣岳の間の水を集めて流れる深い谷が広がる。
谷は「滑川」となって、木曽川へと注いでいる。
この高度感はとても気持ちがいい。

さて、この谷が見える頃、木曽駒ケ岳へ向かう稜線の道は分岐を迎える。
ひとつは「中岳」(2925m)を経由する登り道。
もう一つは「中岳」に登らず、西側斜面を巻く巻き道。
普通は巻き道の方が楽だが、その分岐点に立てられた看板には「危険」と大きく書かれている。
確かに、分岐点から見ただけでも、登り道より巻き道の方が険しそうだ。
昭文社の「山と高原地図」にもルートは破線で、危険マークがしっかりと添えられている。

天気が悪化しそうなので、できるだけ時間は短縮したい。
岩場の通過はあるが、鎖場もなさそうなので今回は巻き道を選択した。
妻も登山初心者とはいえ、御嶽や乗鞍岳、蝶ケ岳などの森林限界を超えた山はいくつも制覇している。
もはや超ビギナーではないので、問題はないだろう。
木曽駒ケ岳・横手コース(巻き道)
さて、これが巻き道である「横手コース」。写真中央、左から続く細い筋が登山ルート。
結論から言うと、登山装備をきちんとしていて、登山経験がある程度ある人なら問題はない。
ここが「危険」というならば、北アルプスの穂高周辺の一般登山道の方が相当危険だ。
もちろん、滑落すればたたでは済まない道だが、滑落しそうな場所はそんなに多くない。
恐らくこれだけ「危険」と書いているのは、容易に登山未経験者・非装備者がここまで来れる山域なので、その警告のためだろう。
当然のことながら、装備・経験に自信のない人は中岳を経由する比較的安全な道へ進むべきである。
木曽駒ケ岳・巻き道
とはいえ、三点支持を使うような岩場も数か所ある。
それに悪天候時や積雪期は格段に危険度は上がるだろう。
天気が良い時に限って利用したい。
さて、この道を行くと、今まで見れなかった高山植物がいっぱい咲いている。
イワカガミ
【イワカガミ】
山地にも咲く花だが、高山に咲くものは「コイワカガミ」というそうだ。
色が鮮やかで、よく目につく。
チングルマ
【チングルマ】(白色の花)
高山植物でもかなり有名で、よく咲いている。
花が終わると美しい綿毛をつける。
ミヤマキンバイとイワツメクサ
【ミヤマキンバイ】(黄色い花)
これもよく見かける高山植物。
とても色鮮やかな黄色は美しい。
【イワツメクサ】(白い花)
花びらがいっぱいあるように見えるが、実は5枚だけ。
根本付近から二股になった花びらが5枚で10枚の花びらに見える。
中岳直下のお花畑
曇り空から日が射し込んだ。
そのとたん、一面のお花畑は美しく輝く。
崖の上の細い道にいながら、その美しさには目を奪われてしまう。
中岳巻き道から谷底を見下ろす
見下ろす足もとにずっぱりと切れ落ちる深い谷。
その深い谷へと引きずりこまれる急斜面の岩場に、美しくも小さな高山植物がいっぱい花を咲かせている。
光と影が入り混じるお花畑
雲の隙間から射し込む光が、お花畑の斜面をまだらに照らしだす。
お花畑に落とされる光と影の交錯がとても幻想的な世界を演出する。
花畑の上を影と光は交互に駆け抜けていく。
しかし、どんどん影が支配する時間が多くなってきた。
岩場が続く横手ルート
迫力のある岩場が続く巻き道。
その奥に見える岩稜は、まさにアルプスの景色。
その圧倒的な高度感と荒々しい風景を楽しみながら、気をつけて道を進んでいく。
木曽駒ケ岳頂上はもうすぐ
横手ルートの最後の方は特に危険場所もなく、間もなく中岳を経由した道と合流した。
合流したところに、「駒ケ岳頂上山荘」があり、その前にキャンプ指定地がある。
見上げる山が木曽駒ケ岳。山頂の祠がもう見えている。もうすぐだ。
天候はまだ崩れそうにないので、このキャンプ場で昼食をとってから頂上へアタックすることにした。

キャンプ場と言っても、テントを張るために整地した区画があるだけ。
水道も洗い場もなく、水とトイレを有料で小屋から提供を受けるだけの施設だ。
下界で買ってきたパンやカロリーメイトを食べながら、学生時代にここでキャンプをしたことを思い出していた。
重さ20kgを超えるザックを背負い、ここでキャンプをして登頂したのだが、あまり思い出せない。
何故だか、このキャンプ場の夕食で初めてイカスミパスタを食べ、その黒さにショックを受けたことだけ思い出した。
10年も経つと、人の記憶なんてむちゃくちゃになってしまうもんだなぁと、駒ケ岳を見上げながら思わず苦笑いしてしまう。
登山靴ソールはがれの応急処置
食事が終って出発準備をしていると、突然妻が悲鳴を上げる。
何事かと思うと、なんと、妻の登山靴のソールがペロンとはがれていた。
これは迂闊。5年を超えて使っているのに、登山出発前に事前の靴の点検を怠っていた。
とはいえ、山ではよくあるトラブル。
慌てずに、装備のファーストエイド(救急セット)からテーピングを取り出して、はがれたソールをぐるぐる巻きにして固定する。
これで下山までは大丈夫だろう。
テーピングは捻挫に靴のトラブルにとても役に立つ。
足回りの固定にしか山ではあまり使わないので、出来れば太めのものを一つ持って行くと重宝する。

しかし、信州旅行中のしょっぱなの登山で靴がいかれたのは痛い。
まだ後日に白馬乗鞍・可能なら草津白根山への登山予定がこの時にはあった。
この靴では登山はできない。
新しい靴をどこかで調達しないと・・・
松本のICIスポーツで後日妻の靴を購入しようと思うが、その出費と旅行中のロスタイムは、結構痛い。
やはり靴のメンテナンスはしっかりして、古くなったら早めに「セールなどで掘り出し物」を探すのが得策だなぁと痛々しい姿になった靴を見て実感する。

さて、気を取り直して本日ピーク、木曽駒ケ岳に登ります。
木曽駒ケ岳・登山地図

木曽駒ケ岳の地図

◆駒ケ岳ロープウェイの記事
◆千畳敷カールの記事
◆木曽駒ケ岳登山1(千畳敷~乗越浄土)
◆木曽駒ケ岳登山2(乗越浄土~地駒ケ岳頂上山荘)
◆木曽駒ケ岳登山3(登頂・下山)

2008年8月 3日 (日)

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木曽駒ケ岳登山1・八丁坂~乗越浄土 【長野・ファミリー・登山】

千畳敷カール・宝剣岳
中央アルプス・千畳敷カールの遊歩道の奥にある分岐路。
ここから山を登って行く道は、本格的な登山道。
この先には、カールから見上げる宝剣岳(2931m)やここからは見えないが、木曽駒ケ岳(2956m)が待っている。
まずは頭上にそびえる宝剣岳の懐目指して、山を登って行く。

→千畳敷カールの地図はこちら

千畳敷カール・八丁坂を登る
7月初旬の登山道の様子。
稜線に向かうこの山道は「八丁坂」と呼ばれている。
急な斜面はまだ一面の雪に覆われている。
稜線までは標高差約250mほどの登り。時間にして1時間弱。大したことはない。
しかし、夏の初めは雪が多く、雪が少なくなると登山者が増えて行列する。
登りはまだいいが、慣れていない人は簡易アイゼンやストックがないと下りは大変。
かなりのスローペースやスリップをする人が続出している。

この雪は稜線直下まで続いていた。
コースを示す棒が立てられ、関係者の人が雪かきして道を確保してくれている。
念のため、関係者の方に聞いてみた。
「今年は雪は多いですか?」
「平年並みですね」

【注意】
雪が融けた後も、登山道は大小の石が転がる足もとが不安定な道です。
簡単に登れそうですが、登山装備と経験が無い人の事故が多発しています。
また、空気も薄い上に、独特の地形の為、天候は突然急変します。
安易な気持ちや行き当たりで、準備なくこの道を登らないでください。
千畳敷カール横の稜線
登山道から右方向の稜線を見上げる。
雪の上にはハイマツのグリーンベルト。
さらにその上には真っ青な空。溜息が出そうな美しさだ。
近づく宝剣岳
今まで見上げていた宝剣岳が、目の横にまで近づいてきた。
稜線はもうすぐだ。
もうすぐ、空の世界に出られる。
オットセイ岩
稜線に近づくと奇岩が多くなってくる。
画面中央にある岩は「オットセイ岩」というそうだ。
確かに、そう言われると、そう見えなくもない。

左下に見えている建物が、駒ケ岳ロープウェイの千畳敷駅と隣接するホテル千畳敷。
日本でいちばん高い所にある「駅」と「ホテル」だ。
稜線直下に咲くチングルマ
稜線間近までくると、一足早く咲き始めた高山植物が出迎えてくれる。
紺碧の青空をバックにチングルマが美しく咲いていた。
乗越浄土からの中岳
登りは終り、目の前に今まで見えなかった山の向こう側の景色が開けた。
ついに稜線に出た。木曽路の山々が目の前に広がる。
目の前に見える頂は中岳(2925m)
目指す木曽駒ケ岳は中岳の向こうにあり、ここからは中岳の影になって見えない。
ここから稜線沿いに中岳を経由して、木曽駒ケ岳を目指す。
乗越浄土から見下ろす千畳敷
振り返る伊那路方面。
出発した千畳敷は、ずいぶんと足元にある遠い景色になってしまった。

千畳敷カールから登った稜線鞍部は「乗越浄土」と呼ばれる場所。
ここには「宝剣山荘」「天狗荘」という山小屋があり、中央アルプス登山の貴重な基地のひとつとなっている。
宿泊はもちろん、食事、食糧・水購入、トイレなどが有料で利用できる。
夏でもストーブが焚かれた休憩室があり、有料だが急な荒天時にはありがたい避難場所になる。

予報では天気は午後からは崩れるようだ。
確かに、木曽側からは多くの雲が湧き始めている。間違いなくひと雨来る雰囲気。
さっきまであんなに青空だった天気が、ほんの数時間で雨になる。これが山の天気の怖いところだ。
天候がもつのはあと3時間くらいだろうとこの時に判断。
少し休憩したいところだが、トイレだけ利用させてもらい、出発する。
木曽駒ケ岳へは乗越浄土からおおよそ1時間で到着できる。
宝剣岳頂上
少し見上げると、宝剣岳の頂上が間近に見える。
先に登頂した登山者が、この山の「お決り」ともいえるポーズで記念撮影をしている。
僕はあの頂上に立ったことはないが、あの場所であのポーズをするにはなかなか勇気がいると聞く。

宝剣岳山頂まではここから約20分。
しかし、宝剣岳の頂上にたどり着くには、足元の不安定な岩場をクサリ場などを乗り越えていかないといけない。
天気は下り坂の今日、往復40分のロスは痛い。
登頂は諦め、木曽駒ケ岳へ足早に向かうことにした。

◆駒ケ岳ロープウェイの記事
◆千畳敷カールの記事
◆木曽駒ケ岳登山1(千畳敷~乗越浄土)
◆木曽駒ケ岳登山2(乗越浄土~地駒ケ岳頂上山荘)
◆木曽駒ケ岳登山3(登頂・下山)

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2008年8月 1日 (金)

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中央アルプス・千畳敷カール 【長野・登山・ファミリー】

千畳敷カール
「すごいっ」
この風景を見た時に、思わずもれた感嘆の言葉。
この美しさを表現する言葉が見つからず、とにかく写真で伝えようとシャッターを切った風景。

中央アルプス宝剣岳(2931m)直下に広がる千畳敷カール
標高2600m、雲上の別世界だ。
カールというのは、氷河が削った跡の地形。
太古の昔には、日本にも氷河が存在していたのだというのが、このスイスを思わせる独特の地形からわかる。
それは日本にはまずあり得ない、とても美しい日本離れした風景だ。
千畳敷カールと宝剣岳
この千畳敷カールには「駒ヶ根ロープウェイ」を使えば、簡単に訪れることができる。

→駒ヶ根ロープウェイの詳細記事はこちら。

千畳敷きには1周40分ほどの遊歩道がある。
運動靴程度なら歩行には問題はない。
ただし、雪が残っているということは夏でもかなり涼しいので、もう1枚長袖上着は持って行きたい。
青空と稜線
蒼い空、真っ白な雪、鮮やかな緑。
3つの色が織りなす美しい別世界の風景は、来る者全てを魅了して止まない。
登山者のみに許されていた、アルプスの美しい風景を、ここでは誰もが簡単に感じることができる。
森林限界の世界
千畳敷カールは森林限界を超えた世界。
森林限界とは、標高・気候・地形的な制約で高木が生息できなくなるラインのこと。
そのラインをここは超えていて、背の高い木は全く生えていない。
あるのはハイマツなどの低木や、美しい花をつける高山植物たち。
瀬畳敷から望む南アルプス
ロープウェイ駅舎の裏側にまわると、今まで居た下界が一望できる。
随分と高いところまで登ってきたものだと感じる。
眼下に広がるのは伊那路・駒ヶ根市。
奥には日本第2位の標高3192mを誇る北岳を盟主とする南アルプスの勇姿が望める。

ロープウェイの駅舎にはレストラン・売店・トイレが完備された立派なもの。
日本最高所のホテルである「千畳敷ホテル」も併設されている。
ここでしっかり準備を整えたら、遊歩道へのハイキング開始。
今回は時計回りで遊歩道を歩いた。
千畳敷カール上の飛行機雲
まずはロープウェイ駅からすぐの所にある駒ケ岳神社にお参り。
そして、遊歩道を歩きだす。
見上げると、空の上を飛行機が飛んでいる。
標高2600mの千畳敷から見上げると、やはり飛行機が近く見えるような気がする。
稜線と飛行機雲
青い空に白いラインを描きながら飛んで行く飛行機。
思わずその白線の行方を追いかけてしまう。
千畳敷カール下部
千畳敷カールを見下ろしてもとても美しい風景。
氷河が削ったお椀形の地形になっているのがよくわかる。
雲の上の青空の飛行機雲
空を見上げると、飛行機雲が交差していた。
大自然の上、真っ青なキャンパスに描かれた文明の利器によるアート。
とても美しく、思わず何枚もシャッターを切ってしまう。

歩いている間にも、何回も飛行機が上空を通過する。
中央アルプス上空は、飛行機がよく飛ぶようだ。
まるで、宝剣岳という要塞が、大空にミサイルでも発射しているようだ。
何度も何度も山の向こうから白いラインが青空に向けて描き出されていく。
千畳敷カール・剣ヶ池
カールの一番下部に当たる部分には「剣ヶ池」がある。
ここに雪解け水が流れ込み、一気にカールの下の下界へと、急斜面をいくつもの滝となって流れ落ちていく。
池の向こう側には、南アルプスの山容が望める。
残雪残る千畳敷カール
遊歩道は少し行くと雪の上に出る。
雪は踏み固められて道になっているので、その上を歩く。
猛暑が続く7月に雪に触れられるのはとても嬉しい。雪の上に出ると、吹き渡る風がとても涼しく感じられる。
久々の雪の感触を楽しみながら、足元に気をつけて歩いて行く。

写真右側の雪の上に米粒のように見えるのは登山者の姿。
登山者はこのカールの上へと、雪の上をさらに登って行く。
宝剣岳から発射!
さて、遊歩道は分岐点に。
遊歩道は右に折れて下り、剣ヶ池へと向かう。
左に折れての登りは登山道。
ここからは本格的な山道で、登山装備が必要となる。
通常観光ならば、必ず右方向へ下る道へ進もう。

さて、今回僕たちの目的は、このカールの上にある日本百名山であり、中央アルプスの盟主である「木曽駒ケ岳」(2956m)の登山。
もちろん、ちゃんとした登山装備もしている。
ここからは遊歩道に別れを告げ、まずはカール上の稜線を目指す。
登山の様子は後日の記事で紹介します。

ここからは木曽駒ケ岳に登頂し、再びこの場所へ戻ってきた4時間後のレポートとなります。
分岐点へ戻ってきたら、今度はこの分岐を右方向に下り、剣ヶ池を経由してロープウェイ駅に戻ります。
残雪の千畳敷を行く
千畳敷カールの遊歩道を行く人々。
7月のはじめだというのに、たくさんの雪がまだまだ残っている。
雪はしっかり踏み固められているので、水平に歩く道は大丈夫。
しかし、下り坂では転ぶ人がとても多く、注意が必要のようだ。
剣ヶ池へ下って行く道はまだ雪がたっぷりの下り坂なので、気をつけたい。

この雪が融けると、付近一帯は高山植物の宝庫となる。
7月下旬から見ごろを迎えていくそうだ。
しかし、そのころには、さらに多くの人が訪れ、大にぎわいとなる。
ロープウェイの乗車に2時間近く待たないといけないこともよくあるので、シーズン中の訪問には十分余裕を持ちたい。
逆さ宝剣岳・剣ヶ池
下山時に立ち寄った剣ヶ池。
ここは、水面に逆さ宝剣岳を映す、絶好の撮影スポットでもある。
残念ながら天気が悪化し、曇ってきた。
しかし、青空の下でこの風景を見たら相当の絶景だろう。

池はカールに残る雪の雪解け水が流れ込んできている。
それとは別に、カール下の伏流水がこの池の底からこんこんと湧きだしているようでもあった。

天候の回復を待ったが、ついには雨が降り出した。
山の天気は変わりやすいというが、本当にそうだ。

この池からロープウェイ駅までは階段の登り。
少ししんどいが、頑張って登ると間もなく駅舎に到着する。
ここから下界に戻るのだが、下山はとても混み合うので、時間に余裕を持っておきたい。

千畳敷カール遊歩道の地図

2008年7月25日 (金)

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中央アルプス・駒ケ岳ロープウェイ 【長野・登山・ファミリー】

日本アルプスには「北アルプス」「中央アルプス」「南アルプス」という3つの山域がある。
その中央アルプスの盟主にして日本百名山のひとつであるのが木曽駒ケ岳(2956m)
今回はこの山への登山だ。
とても高い山だが、木曽駒ケ岳には日帰りでの登頂が可能。
その大きな手助けをしてくれるのが、「駒ケ岳ロープウェイ」だ。
標高2612mの「千畳敷」まで一気に連れて行ってくれる、日本有数の山岳ロープウェイである。
この千畳敷駅は、日本で最も高い場所にあるロープウェイの駅である。
バスから見あげる宝剣岳と駒ケ岳ロープウェイ
駒ケ岳ロープウェイは標高1662mの「しらび平」からの乗車になるが、しらび平までは環境保護などの面より一般車は通行不可。
中央自動車道・駒ヶ根IC付近の菅ノ台パスセンターなどの駐車場にマイカーを駐車。
そして、路線バスに乗り換えて、しらび平まで移動する。

細い山道をバスが何度もカーブを曲がりながら進んでいく。
何度カーブを曲がったことだろう。
下界には駒ケ根市の町並みの広がりが見渡せるようになってくる。
そして、宝剣岳(2931m)がどんどん近付いてくる。
その宝剣岳のすぐ下、森林限界を超えた所まで、ロープウェイが伸びている様子がよくわかる。
しらび平のモニュメント
しらび平駅に到着。
緑の香りがとても気持ちよく、自然の深さを感じられる。
ロープウェイはシーズン中には乗車に行列し、待ち時間も多く発生する。
日曜日とはいえ、まだシーズン突入前だったので待ち時間はほぼ無し。
土産屋や売店はあったが、次の便に乗れるようにパスを降りたらすぐに乗り場に移動する。
駒ケ岳ロープウェイ・しらび平駅
間にあった。ロープウェイは満員電車並みだが、何とか待ち時間無しで乗れそうだ。
気持ちよい緑を抜け、目指すは真っ青な青空。
高低差約950mを7分半で駆け抜ける最高の空旅が、今から始まる。
この950mの高低差はロープウェイとしては日本最高である。
ロープウェイから見下ろす滝
ロープウェイが空に舞い出してややすると、眼下に立派な滝がいくつも現れる。
山の急斜面を美しい水が一気に落ちてい谷。
その上をロープウェイは飛んで行く。
怖くなるくらいの高い場所から望む渓谷の様子は圧巻だ。
ロープウェイから見る滝
目の前にも何度も滝が姿を現す。
この谷には「日暮の滝」があるのだが、どれがその滝か区別はつかないくらい滝が多い。
この流れは千畳敷カールに残る雪を集めた雪解け水。
冷たく美しい水の清々しさが、満員のロープウェイの車内にすら伝わってくる。
赤鉄柱を過ぎると森林限界に
いくつかの支柱を超えると、木々の姿がなくなる。
高木が自生できない森林限界の上に出た。
それと同時に、青空に生える眩しい真っ白さが萌える緑の中から目に飛び込んでくる。
雪だ。
森林限界を超える高い山には、7月になってもまだ雪が残っている。
ロープウェイ車窓からの雪残る森林限界
千畳敷駅が見える頃にはあたり一帯は森林限界を超えた世界に。
そして、真っ白な雪が今もいっぱいに残っている。
美しい別世界。
ここが日本なのかと思えるくらいだ。
千畳敷カールに到着
千畳敷駅につくと、空気がとても澄んでいて涼しいことが実感できる。
ロープウェイを降りて駅舎の外に出ると出迎えてくれるのは宝剣岳の麓に広がる「千畳敷カール」
カールというのは氷河に削られた地形の跡。
日本にも氷河期には氷河がかつて存在していた名残である。
やはり今の日本にないものが作り出した風景は、日本離れしている。
千畳敷カールは遊歩道があり、登山装備がなくても散策は可能。
詳細は、次の記事で紹介します。

千畳敷駅には売店や食堂があり、千畳敷カール散策の時に利用できます。
また、この駅舎は日本一高い場所にあるホテルである「ホテル千畳敷」が隣接する。
森林限界を超えた美しい風景の中での宿泊は、都会の喧騒を忘れるくらいの騒ぎでは済まないだろう。
今回は残念ながら、宿泊はしなかったが、いつか一度止まってみたいホテルのひとつでもある。

なお、ロープウェイの下りは上りよりも混雑が予想される。
乗車時間待ちは混雑時には相当になると思われるので、余裕を持って下山を開始したい。
また、標高差は下界と比べて2000m以上高いこの場所はとても涼しいです。
平地より10℃以上は気温が低いと考えて、夏でも長袖シャツともう一枚羽織れるパーカーなどの持参をお勧めします。

【駒ケ岳ロープウェイ】
■My評価(5段階)
★★★★☆(4.5)

2008年7月23日 (水)

記事タイトル

信州旅行に行って来ました 





しばらくブログをお休みいただき、すいません。
今回、早めの夏休みで信州を旅しておりました。
梅雨明け前の信州でしたが、天気は上々で、雨に泣くことは少しだけしかありませんでした。
深い自然の懐に飛び込んだり、気持ち良い温泉に飛び込んだり・・・
訪れた場所の記事も今後紹介していきたいと思います。
改めて、どうぞよろしくお願いいたします。

【1段目・左】中央アルプス・木曽駒ケ岳へ登山
【1段目・中】安曇野・大王わさび農園
【1段目・右】栂池・白馬乗鞍岳へ登山
【2段目・左】長野・善光寺へ参拝
【2段目・中】志賀高原・白根山
【2段目・右】草津温泉・湯畑
【3段目・左】軽井沢・軽井沢高原教会
【3段目・中】野辺山・JR最高地点
【3段目・右】御殿場プレミアムアウトレットからの富士山

2008年7月10日 (木)

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四国カルスト・姫鶴平キャンプ場で絶景の夜明けを楽しむ 【愛媛・四輪・ファミリー】

去年の10月になるが、とても素晴らしいロケーションでのキャンプをまだ紹介していませんでした。
夏のキャンプの参考になるかと思い、遅くなりましたが今回記事にさせていただきました。

キャンプをしたのは「四国カルスト」
日本三大カルストのひとつ。四国のほぼ中央、標高1000mを超える山の上に広がる広大なカルスト地形だ。
四国カルストには「天狗高原キャンプ場」がある。
広大なカルスト地形を目の前に、森に包まれたロケーションはとても気持ちよく、隣接する国民宿舎のお風呂を使えるのもうれしい。
しかし、今回選んだキャンプ場は「姫鶴平キャンプ場」
「天狗高原キャンプ場」が四国カルストの東端にあるのに対して、「姫鶴平キャンプ場」は四国カルストの中央に位置する。
施設は天狗高原キャンプ場の方が良いが、姫鶴平キャンプ場の方が安くて、ある風景を見るために適しているのでこちらを選んだ。
霧の四国カルスト・五段高原
四国カルストは愛媛県と高知県にまたがる山の上にある。
どちら側から訪れるにしても、山をかなり登らないとたどり着けない。
山の上には一面のカルスト地形を利用した牧場が広がり、のんびり牛が草を食む。
が、残念ながらお天気はイマイチで風景は全く見えない。
しかし、霧の中の四国カルストもなかなか風情があってよい。
豚の生姜焼きポテチ入り
姫鶴平に到着。時間が遅かったので、もう日は沈みかけだ。
「姫鶴荘」という隣接する宿泊施設に、ひとり100円と聞いていた協力金を払いに行くが、構わないと無料で泊まれることに。
もうシーズンオフだからサービスしてくれたのだろうか。
それだけに、まだ平地では暑さが残るこの季節も、この標高1300mほどのキャンプ場の夜はとても冷え込んで寒い。
お気軽キャンプができる季節はとっくに終わっていた。
真っ白な霧に包まれる山の夜はかなり冷え込む。簡単に夕食を作って済ませる。
作ったのは豚の生姜焼きにポテトチップを細かく割って入れてみた。
このパリパリ感がクセになりそう。
明日の朝は早い。食事が終わったらとっととテントの中にもぐりこむ。
晴れてくれたらいいな・・・
時々霧の晴れ間から見える満点の星空に、明日の朝への望みが見え隠れする。
四国カルスト・姫鶴平の夜明け