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中央アルプス・千畳敷カール 【長野・登山・ファミリー】
「すごいっ」
この風景を見た時に、思わずもれた感嘆の言葉。
この美しさを表現する言葉が見つからず、とにかく写真で伝えようとシャッターを切った風景。
中央アルプス宝剣岳(2931m)直下に広がる千畳敷カール。
標高2600m、雲上の別世界だ。
カールというのは、氷河が削った跡の地形。
太古の昔には、日本にも氷河が存在していたのだというのが、このスイスを思わせる独特の地形からわかる。
それは日本にはまずあり得ない、とても美しい日本離れした風景だ。
この千畳敷カールには「駒ヶ根ロープウェイ」を使えば、簡単に訪れることができる。
→駒ヶ根ロープウェイの詳細記事はこちら。
千畳敷きには1周40分ほどの遊歩道がある。
運動靴程度なら歩行には問題はない。
ただし、雪が残っているということは夏でもかなり涼しいので、もう1枚長袖上着は持って行きたい。
蒼い空、真っ白な雪、鮮やかな緑。
3つの色が織りなす美しい別世界の風景は、来る者全てを魅了して止まない。
登山者のみに許されていた、アルプスの美しい風景を、ここでは誰もが簡単に感じることができる。
千畳敷カールは森林限界を超えた世界。
森林限界とは、標高・気候・地形的な制約で高木が生息できなくなるラインのこと。
そのラインをここは超えていて、背の高い木は全く生えていない。
あるのはハイマツなどの低木や、美しい花をつける高山植物たち。
ロープウェイ駅舎の裏側にまわると、今まで居た下界が一望できる。
随分と高いところまで登ってきたものだと感じる。
眼下に広がるのは伊那路・駒ヶ根市。
奥には日本第2位の標高3192mを誇る北岳を盟主とする南アルプスの勇姿が望める。
ロープウェイの駅舎にはレストラン・売店・トイレが完備された立派なもの。
日本最高所のホテルである「千畳敷ホテル」も併設されている。
ここでしっかり準備を整えたら、遊歩道へのハイキング開始。
今回は時計回りで遊歩道を歩いた。
まずはロープウェイ駅からすぐの所にある駒ケ岳神社にお参り。
そして、遊歩道を歩きだす。
見上げると、空の上を飛行機が飛んでいる。
標高2600mの千畳敷から見上げると、やはり飛行機が近く見えるような気がする。
青い空に白いラインを描きながら飛んで行く飛行機。
思わずその白線の行方を追いかけてしまう。
千畳敷カールを見下ろしてもとても美しい風景。
氷河が削ったお椀形の地形になっているのがよくわかる。
空を見上げると、飛行機雲が交差していた。
大自然の上、真っ青なキャンパスに描かれた文明の利器によるアート。
とても美しく、思わず何枚もシャッターを切ってしまう。
歩いている間にも、何回も飛行機が上空を通過する。
中央アルプス上空は、飛行機がよく飛ぶようだ。
まるで、宝剣岳という要塞が、大空にミサイルでも発射しているようだ。
何度も何度も山の向こうから白いラインが青空に向けて描き出されていく。
カールの一番下部に当たる部分には「剣ヶ池」がある。
ここに雪解け水が流れ込み、一気にカールの下の下界へと、急斜面をいくつもの滝となって流れ落ちていく。
池の向こう側には、南アルプスの山容が望める。
遊歩道は少し行くと雪の上に出る。
雪は踏み固められて道になっているので、その上を歩く。
猛暑が続く7月に雪に触れられるのはとても嬉しい。雪の上に出ると、吹き渡る風がとても涼しく感じられる。
久々の雪の感触を楽しみながら、足元に気をつけて歩いて行く。
写真右側の雪の上に米粒のように見えるのは登山者の姿。
登山者はこのカールの上へと、雪の上をさらに登って行く。
さて、遊歩道は分岐点に。
遊歩道は右に折れて下り、剣ヶ池へと向かう。
左に折れての登りは登山道。
ここからは本格的な山道で、登山装備が必要となる。
通常観光ならば、必ず右方向へ下る道へ進もう。
さて、今回僕たちの目的は、このカールの上にある日本百名山であり、中央アルプスの盟主である「木曽駒ケ岳」(2956m)の登山。
もちろん、ちゃんとした登山装備もしている。
ここからは遊歩道に別れを告げ、まずはカール上の稜線を目指す。
登山の様子は後日の記事で紹介します。
ここからは木曽駒ケ岳に登頂し、再びこの場所へ戻ってきた4時間後のレポートとなります。
分岐点へ戻ってきたら、今度はこの分岐を右方向に下り、剣ヶ池を経由してロープウェイ駅に戻ります。
千畳敷カールの遊歩道を行く人々。
7月のはじめだというのに、たくさんの雪がまだまだ残っている。
雪はしっかり踏み固められているので、水平に歩く道は大丈夫。
しかし、下り坂では転ぶ人がとても多く、注意が必要のようだ。
剣ヶ池へ下って行く道はまだ雪がたっぷりの下り坂なので、気をつけたい。
この雪が融けると、付近一帯は高山植物の宝庫となる。
7月下旬から見ごろを迎えていくそうだ。
しかし、そのころには、さらに多くの人が訪れ、大にぎわいとなる。
ロープウェイの乗車に2時間近く待たないといけないこともよくあるので、シーズン中の訪問には十分余裕を持ちたい。
下山時に立ち寄った剣ヶ池。
ここは、水面に逆さ宝剣岳を映す、絶好の撮影スポットでもある。
残念ながら天気が悪化し、曇ってきた。
しかし、青空の下でこの風景を見たら相当の絶景だろう。
池はカールに残る雪の雪解け水が流れ込んできている。
それとは別に、カール下の伏流水がこの池の底からこんこんと湧きだしているようでもあった。
天候の回復を待ったが、ついには雨が降り出した。
山の天気は変わりやすいというが、本当にそうだ。
この池からロープウェイ駅までは階段の登り。
少ししんどいが、頑張って登ると間もなく駅舎に到着する。
ここから下界に戻るのだが、下山はとても混み合うので、時間に余裕を持っておきたい。

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