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木曽駒ケ岳登山2・乗越浄土~駒ケ岳頂上山荘 【長野・登山・ファミリー】
「千畳敷カール」から「乗越浄土」に登りきったら、今度は稜線の上の雲の上のトレッキングとなる。
しかし、雲の上といいながら、もうすぐここは雲に包まれるであろう空模様だ。
急ぎ足で、本日のピークである「木曽駒ケ岳」(2956m)へ向かう。
宝剣山荘の横から見える巨大な奇岩は「天狗岩」
稜線を行くと、左側に見事な三角形をした山が見える。
地図を見ると、「三ノ沢岳」(2846m)とある。
名山入りしていない山だが、それでもその山容は立派でアルプスの風景にふさわしい。
足元には、木曽駒ケ岳と宝剣岳の間の水を集めて流れる深い谷が広がる。
谷は「滑川」となって、木曽川へと注いでいる。
この高度感はとても気持ちがいい。
さて、この谷が見える頃、木曽駒ケ岳へ向かう稜線の道は分岐を迎える。
ひとつは「中岳」(2925m)を経由する登り道。
もう一つは「中岳」に登らず、西側斜面を巻く巻き道。
普通は巻き道の方が楽だが、その分岐点に立てられた看板には「危険」と大きく書かれている。
確かに、分岐点から見ただけでも、登り道より巻き道の方が険しそうだ。
昭文社の「山と高原地図」にもルートは破線で、危険マークがしっかりと添えられている。
天気が悪化しそうなので、できるだけ時間は短縮したい。
岩場の通過はあるが、鎖場もなさそうなので今回は巻き道を選択した。
妻も登山初心者とはいえ、御嶽や乗鞍岳、蝶ケ岳などの森林限界を超えた山はいくつも制覇している。
もはや超ビギナーではないので、問題はないだろう。
さて、これが巻き道である「横手コース」。写真中央、左から続く細い筋が登山ルート。
結論から言うと、登山装備をきちんとしていて、登山経験がある程度ある人なら問題はない。
ここが「危険」というならば、北アルプスの穂高周辺の一般登山道の方が相当危険だ。
もちろん、滑落すればたたでは済まない道だが、滑落しそうな場所はそんなに多くない。
恐らくこれだけ「危険」と書いているのは、容易に登山未経験者・非装備者がここまで来れる山域なので、その警告のためだろう。
当然のことながら、装備・経験に自信のない人は中岳を経由する比較的安全な道へ進むべきである。
とはいえ、三点支持を使うような岩場も数か所ある。
それに悪天候時や積雪期は格段に危険度は上がるだろう。
天気が良い時に限って利用したい。
さて、この道を行くと、今まで見れなかった高山植物がいっぱい咲いている。
【イワカガミ】
山地にも咲く花だが、高山に咲くものは「コイワカガミ」というそうだ。
色が鮮やかで、よく目につく。
【チングルマ】(白色の花)
高山植物でもかなり有名で、よく咲いている。
花が終わると美しい綿毛をつける。
【ミヤマキンバイ】(黄色い花)
これもよく見かける高山植物。
とても色鮮やかな黄色は美しい。
【イワツメクサ】(白い花)
花びらがいっぱいあるように見えるが、実は5枚だけ。
根本付近から二股になった花びらが5枚で10枚の花びらに見える。
曇り空から日が射し込んだ。
そのとたん、一面のお花畑は美しく輝く。
崖の上の細い道にいながら、その美しさには目を奪われてしまう。
見下ろす足もとにずっぱりと切れ落ちる深い谷。
その深い谷へと引きずりこまれる急斜面の岩場に、美しくも小さな高山植物がいっぱい花を咲かせている。
雲の隙間から射し込む光が、お花畑の斜面をまだらに照らしだす。
お花畑に落とされる光と影の交錯がとても幻想的な世界を演出する。
花畑の上を影と光は交互に駆け抜けていく。
しかし、どんどん影が支配する時間が多くなってきた。
迫力のある岩場が続く巻き道。
その奥に見える岩稜は、まさにアルプスの景色。
その圧倒的な高度感と荒々しい風景を楽しみながら、気をつけて道を進んでいく。
横手ルートの最後の方は特に危険場所もなく、間もなく中岳を経由した道と合流した。
合流したところに、「駒ケ岳頂上山荘」があり、その前にキャンプ指定地がある。
見上げる山が木曽駒ケ岳。山頂の祠がもう見えている。もうすぐだ。
天候はまだ崩れそうにないので、このキャンプ場で昼食をとってから頂上へアタックすることにした。
キャンプ場と言っても、テントを張るために整地した区画があるだけ。
水道も洗い場もなく、水とトイレを有料で小屋から提供を受けるだけの施設だ。
下界で買ってきたパンやカロリーメイトを食べながら、学生時代にここでキャンプをしたことを思い出していた。
重さ20kgを超えるザックを背負い、ここでキャンプをして登頂したのだが、あまり思い出せない。
何故だか、このキャンプ場の夕食で初めてイカスミパスタを食べ、その黒さにショックを受けたことだけ思い出した。
10年も経つと、人の記憶なんてむちゃくちゃになってしまうもんだなぁと、駒ケ岳を見上げながら思わず苦笑いしてしまう。
食事が終って出発準備をしていると、突然妻が悲鳴を上げる。
何事かと思うと、なんと、妻の登山靴のソールがペロンとはがれていた。
これは迂闊。5年を超えて使っているのに、登山出発前に事前の靴の点検を怠っていた。
とはいえ、山ではよくあるトラブル。
慌てずに、装備のファーストエイド(救急セット)からテーピングを取り出して、はがれたソールをぐるぐる巻きにして固定する。
これで下山までは大丈夫だろう。
テーピングは捻挫に靴のトラブルにとても役に立つ。
足回りの固定にしか山ではあまり使わないので、出来れば太めのものを一つ持って行くと重宝する。
しかし、信州旅行中のしょっぱなの登山で靴がいかれたのは痛い。
まだ後日に白馬乗鞍・可能なら草津白根山への登山予定がこの時にはあった。
この靴では登山はできない。
新しい靴をどこかで調達しないと・・・
松本のICIスポーツで後日妻の靴を購入しようと思うが、その出費と旅行中のロスタイムは、結構痛い。
やはり靴のメンテナンスはしっかりして、古くなったら早めに「セールなどで掘り出し物」を探すのが得策だなぁと痛々しい姿になった靴を見て実感する。
さて、気を取り直して本日ピーク、木曽駒ケ岳に登ります。
木曽駒ケ岳の地図
◆駒ケ岳ロープウェイの記事
◆千畳敷カールの記事
◆木曽駒ケ岳登山1(千畳敷~乗越浄土)
◆木曽駒ケ岳登山2(乗越浄土~地駒ケ岳頂上山荘)
◆木曽駒ケ岳登山3(登頂・下山)

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