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2008年4月26日 (土)

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小笠原旅行記26・中山峠展望台 【東京都・島旅・ファミリー】

小港海岸で参加している「ブルースカイビックホース」のカヤックツアー。
波が高く、結局海にシーカヤックをこぎ出せそうにないので、お昼の時間、参加者は思い思いの時間を過ごしている。
僕たちは、スタッフのジロウさんに勧められて、小港海岸を見下ろす「中山峠」へのプチトレッキングに向かうことにした。
トレッキングとはいえ、水着にスポーツサンダル、防水ケースに財布とペットボトル1本に首からカメラぶら下げて行くお気軽なものだ。
八ツ瀬川を渡る橋
ここが中山峠へ向かうルートの出発点。
この橋の右側の河原が、シーカヤックの出発地点にもなっている。
このトレッキングルートはジニービーチジョンビーチという、小笠原でも1,2の美しさとロケーションを誇るビーチに向かう道だ。
そのビーチには車で向かう道がないため、この橋から山道を歩くか、カヌーで海を漕いで行くしかない。
まさにこの橋が、美しく人気のビーチへの出発点。
多くのトレッキングをする人が、この橋を渡って山の中に入っていく。
僕たちはそのビーチに向かう途中にある峠まで、軽くトレッキングをする。
トレッキングルート入口の門
橋を渡ると、厳重に門が閉められている。
これは通行止めではない。人間は通れるが、ノヤギは通れないようにしている。
実は小笠原の多くの島では、ノヤギによる自然破壊が深刻な問題になっている。
ノヤギとは、小笠原の開拓時代に移植民が持ち込んだヤギが野生化したもの。
太平洋戦争時、激戦地区になったこの島は、疎開や長いアメリカの支配を経て、日本に返還されている。
返還後は、東京都の政策で人が住むのは父島と母島のみとし、島内の住める地域も限定しているそうだ。
そのため、無人島や人の入らない山の中でヤギが爆発的に野生化して繁殖し、貴重な小笠原の植物を食べつくしている。
ノヤギはいずれすべて駆除される予定だ。しかし、父島に生息するノヤギはまだ駆除が開始されていない。
今は山からノヤギが降りてこれないようにして、生息範囲を縮めていく方法がとられている。
八ツ瀬川を見下ろす
門を開たらしっかり閉めて、山道を登っていく。
道はきちんと整備されていて歩きやすく、迷うことはない。
どんどん下に流れる八瀬川が足もとに小さくなっていく。
先ほど渡った橋が、もうだいぶん遠くになってきた。
この八瀬川でもカヤックでリバーツーリングが楽しめ、絶好の練習場所だ。
この山道からは原始の姿を色濃く残す、南国の川の様相を見下ろせる。
父島の島の山肌
熱帯雨林のジャングルを思わせるような山肌が見え隠れする。
とても遠くの島に来たと思う光景。今、日本の中でお正月を過ごしているとは思えない。
見下ろす父島の青い海
眼下に小笠原の青い海が広がり始めた。
ビーチから見ているよりもさらに青く、瑠璃色というよりもスカイブルーに近い海の色が広がる。
手前の木はタコの木。小笠原にいっぱい生えている木で、根本がタコの足のように広がっている。
タコの木は皮細工など、小笠原の伝統工芸にも利用されている。
コペペ浜遠望
青い海の向こう、対岸には「コペペ海岸」
小笠原の海岸には、きれいな東屋とトイレが必ずと言っていいほど整備されている。
まるで南国の島のプライベートビーチのようでとても美しい。
しかし、その背後の山には今も、朽ち果てた大砲がこの美しい海に狙いをつけながらトーチカの中で眠っている。
この海で、戦争が行われていた確かな証拠と記憶が、探せばこの付近にはいっぱい見つけられる。
森から見下ろす小笠原の青い海
うっそうと茂る木々の中を青い海を見下ろしながら登っていく。
ここからは穏やかに見える海だが、かなり波は高く、カヤックでは初心者は漕ぎ出せない状況だ。
山肌に響く、轟音に近い波の音だが、この海の色を見ていると大自然の大きさを感じる。
小笠原の山
山の斜面を登り切ると稜線に出た。
海のすぐ上、暖かい南国なのに、その風景は森林限界を超えたアルプスの山々のようだ。
小笠原は火山でできた島。岩肌がむき出しの場所が多く、そこには木々は生えないのだろうか。
とても荒々しく手つかずの自然が広がる島の風景はとても雄大。
本格的な山登りの装備で訪れたトレッカーを多く見たが、その目指すものがよくわかった。
中山峠展望台
稜線に出たらすぐ、中山峠に到着。ベンチと傘があり、ちょっとした展望台になっている。
歩行時間は約20分弱。本当にちょっと歩いただけでこの絶景。
空と海と大地の交わりが手に取るようにわかる、素晴らしい景色。
こんなに美しい場所だとは思いもしなかった。強く勧めてくれ、時間も用意してくれたジロウさんに感謝。
展望台付近には木々は生えておらず、360度、さえぎる物のない素晴らしい父島の展望を楽しめる。
スカイブルーの小笠原の海
見下ろす小笠原の海。
遠浅の小港海岸は美しいスカイブルー。そして、外洋は紺碧。
溜息が止まらない、美しい海の青さのグラデーション。
小笠原、海の青さと山の緑
海の青さと、島の緑が混じりあい、交錯する。
差し込む光が、それらが持つ色をさらに鮮やかに染め上げる。
遠くから聞こえる大きな波の音がリズムを刻み、時の流れを止め、その散財を悠久の彼方に忘却させる。
ただ、美しい。心はこの風景に惹きつけられ、虜にされる。
小港海岸とコペペ海岸を見下ろす
写真右のビーチが小港海岸。写真中央の奥のビーチがコペペ海岸。
すぐ近くの2つのビーチだが、車で向かうとぐるっと迂回するのでとても時間がかかる。
小港海岸からコペペ浜に行くのなら、泳いで行ったほうが早いと地元の人は言うが、まさにその通りだ。
ブタ浜と南島を望む
中山展望台から南西方面を望む。
山を下った所にブタ海岸があり、そこから約1時間でジニービーチやジョンビーチにたどり着ける。
海の向こうに見えるのは南島。小笠原を代表する風景の「扇池」がある島だ。
厳しい入島規制のある島だが、明日、あの島に向かう予定をしている。楽しみだ。
中山峠展望台から見下ろす小港海岸
先ほどまで遊んでいた、小港海岸を見下ろす。
昼休みの時間は気になっていたが、まだ他の参加者は海で楽しく遊んでいるようだ。
美しく広い砂浜に青い海。小港海岸の美しさがここからだと手に取るように良く分かる。
さて、景色を堪能したらあの海岸まで戻ることにする。
中山峠トレッキングの地図

【中山峠展望台】
■My評価(5段階)
★★★★★(5.0)

場所: 東京都小笠原村父島
交通: 二見港から車で約15分、徒歩20分
駐車場: 小港海岸入口付近の路肩を利用
付帯施設: 日よけつきベンチ (トイレは入山前に小港海岸で済ませる)


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