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2008年2月29日 (金)

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水上バス・ヒミコ【東京都・船・ファミリー】

浅草を観光した後は、本日の宿がある、お台場・汐留エリアの観光へと移動する。
せっかくなんだから地下鉄での移動ではなく、水上バスを使うことにした。
使うのは浅草~お台場を結ぶ水上バス「ヒミコ」だ。

隅田川に架かるいくつもの橋をくぐり、お台場へ向かう気持ちの良い水上観光。
値段は一人1520円と決して安くないが、今日は抜けるような青空でぽかぽか陽気。
ヒミコの便数は少なく1日3~4便。念のため、浅草観光前にチケットを買っておいた。

が、乗船前になると天気は一転。
青空を押しやるかのように妖しい雲が北の空から現れ、あっという間に空一面を覆った。
そして冷たい風とどしゃ降りの雨・・・
とても信じられないような天気の変貌ぶり。先ほどの抜けるような青空が嘘のようだ。

高いお金払ったのに、最悪。
さっき浅草寺で神社形式のお参りをしてしまった天罰が下ったんだろう。
えらく多くの人を巻き添えにしてしまったようだ・・・
ヒミコとアサヒビール本社
浅草の水上バス乗り場にやってきた「ヒミコ」
宇宙船を思わせる、斬新なデザイン。
ヒミコは「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」で有名な漫画家の松本零士氏がデザインしたそうだ。
乗るのが楽しくなるようなデザインだが、大雨でテンションは下降気味。
それでも、アサヒビール本社ビルの斬新な金色のオブジェと近未来的なヒミコの船体が見せる風景は、なんだか今から違う世界へ向かう船旅を思わせてくれた。
ヒミコ船内(後部スナック前)
ヒミコの船内。
大きな船だが、乗船定員は160名と少なめ。
広々としたスペースを演出するために、客席は少なめにしている。
僕は後部座席、スナックの前に陣取った。
大きく天井に開けた、曲線を描いた窓が、未来の乗り物の印象を強めてくれる。
ヒミコの天窓
隅田川を下っていくヒミコ。
何本も何本も、歴史のある橋をくぐっていく。
頭上を通り過ぎる橋の姿はとても迫力ある。
また、隅田川の発展した運河の様相は見ていて楽しい。
迷路のように複雑に枝分かれしたり合流したりする水路に、堰。
これだけ水上交通が発展しているのは、やはり歴史ある日本の首都にふさわしい。

ただいえるのは、大雨の中の観光は、どうもテンションが下がる・・・
ヒミコの近未来的なハッチ扉
あっという間にお台場にヒミコは到着した。
ガンダムのハッチのように、上に開いていく船の扉は、かなり心をくすぐられる。
しかし遊び心満点の扉の向こうに待っているのは大雨の風景。
ヒミコの前方キャビン
ヒミコの部。
開放感があり、広々としたモダンな空間。とても居心地は良かった。
奥のコックピットの前にあるパネルは、この船をデザインした松本零士の代表作「銀河鉄道999」の登場人物。
メーテル、鉄郎、車掌さん。
船が隅田川をクルージングしている間、この3人のキャラクターがアナウンスで、楽しく観光案内してくれた。
ヒミコとレインボーブリッジ
お台場で、次のクルージングを待つ「ヒミコ」
レインボーブリッジを背にした近未来的なその船体は、遠い異国の地に来たかの様にも思わせる。
ややすると、雨はあがり、先ほどとは逆転。今度は青空が一気に雲を南へと押しやっていく。

冬の夕立ち。
そんな中乗った宇宙船は、歴史あふれる過去の町「浅草」から、歴史が作られる新しい町「お台場」へワープしたかのようだった。

【水上バス・ヒミコ】
■My評価(5段階)
★★★(3.0)

乗船場所:浅草吾妻橋⇔お台場海浜公園
所要時間;約50分
料金:1520円
出港時間:◆浅草発/10:10/13:20/15:20/(臨時便 17:20)
        ◆お台場海浜公園発/11:05(豊洲止まり)/14:15/(臨時便・豊洲止まり 16:15)

地図

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2008年2月28日 (木)

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小笠原旅行記19・旭平展望台 【東京都・島旅・ファミリー】

東京へと旅立つ「おがさわら丸」が見えなくなったら、再び自転車を走らせる。
登りと違い、あっという間に自転車は街に戻ってきた。
さて、ここからどうしようと思っていると、また携帯電話が鳴った。
今度は小笠原に到着したときから会おうと連絡を取り合っていた知人である。

彼の名は「ばっぷ」さん。
彼とはネットで知り合ったのだが、知り合った時に住んでいたのはなんとニューカレドニア。
その後この小笠原に移り住んだのだが、ついに実際に会える機会がやってきた。
なんとも不思議な出会いである。

「おがさわら丸」の荷役作業に従事していたが、船が出港したので仕事は終了。
知人から車を借りたので、今日は1日島の中を案内してくれるという。
なんというありがたい申し出だ。
妻に自転車を宿に返却しに行ってもらい、僕は町にレンタサイクルを返却した後にばっぷさんと落ちあうことにした。

が、ばっぷさんを待っているともう一人の知人、シンガーソングライターの千葉太郎氏から電話が。
どうも今日は会えそうにないという。こちらもばっぷさんと1日行動することになったので、また会おうと電話を切る。
が、電話が終わらないうちに軽バンが僕の前に止まった。
ばっぷさんだ。

ついにばっぷさんと初の対面。
初の対面とはいえ、彼は自分のホームページにある程度の写真を載せているので、その風貌は大体知っていた。
それでも「いつか逢いましょう」と言い続けて2年近く。
お互い固く握手をして、初対面を祝う。

さて、このばっぷさん、島では荷役などの仕事に従事しているが、もう一つの顔を持っている。
著書に「ニューカレドニアで逢いましょう(文芸社)」を持つ作家なのである。
もちろん、印税だけで食べられないと、島でいろいろ仕事をしているそうだが。

仕事あがりということもあり、作業服姿のばっぷさんは見た目は工事現場のオジサマである。
とてもひげ面に作業服がよく似合う。
しかし、その正体は、フランス語ペラペラで、美しい日本語を操る文才なのである。
そして農耕と釣りでロハスな生活を楽しむナチュラリストなのでもある。

さて、妻とも宿で合流し、ここから車で父島の山の上に連れて行ってくれる。
父島の中央には標高300mほどの山々がそびえ、それらを結ぶように道路が走っている。
「夜明道路」と呼ばれるこの道路、小笠原の深いジャングルを身近に楽しめ、青い海を見下ろせるとあり行ってみたいと思っていた。
しかし、この道路を登るにはママチャリではきつい。車やレンタバイクなどが必要なのだが、あまりものレンタル料の高さに諦めていたところだ。
ばっぷさんが案内してくれるのはとてもありがたかった。
夜明道路
▲夜明道路

宿泊する「サンライズ奥村」のからすぐの所に、この夜明道路の入口がある。
九十九折りに道を登っていくと、青い海がどんどん下に広がっていき、山が近くなってくる。
そして道は山の稜線に出たのか、島の東側の海を見下ろせるようになったところでばっぷさんは車を止める。
ここが「旭平展望台」とのことだ。
兄島瀬戸
旭平展望台は道路脇にあり、車をとめる場所と見渡しのいいスペースがあるだけだ。
しかし、ここからの展望はとても素晴らしい。
左下に見えるのは、ここ父島の断崖絶壁。
そして向こうに見えるのは兄島である。
兄島には人は住んでおらず、手つかずの自然が残っているのがここから見てもよくわかる。
兄島と父島の間の海は「兄島瀬戸」と呼ばれ、常に早い潮が流れている。
そのためか、この周辺の海はとてもきれいだと聞く。

実は、あの向こうの兄島に空港を造り、この瀬戸に大きな橋を架ける計画があった。
今は撤回されたが、この風景を見ていると、さすがにあの島に空港は造ってほしくないと思わざるを得なかった。
旭平展望台から見下ろす長崎
崖下の「長崎」という岬を見下ろす。海はとても青く透き通っている。
天気はいまいちで、連日の時化で海が荒れていてもこの透明度だ。
小笠原の海の美しさを改めて感じる。
しかしこの父島の岩肌はどこも赤茶色い。
小笠原の島々は海底火山の噴火でできた火山島。そのことが崖を見ているだけでもよくわかる。

またここ旭平展望台は初日の出の名所。
写真にはないが、ローソク岩という切り立った岩があり、そのローソク岩に初日の出をともした姿を拝むカヤックツアーがあるそうだ。
ばっぷさんもそのツアーに参加したことがあるという。
小笠原の自然の美しさを感じた場所だった。
地図
【旭平展望台】
■My評価(5段階)
★★★☆(3.5)

場所:東京都小笠原村父島
交通:二見港より車で約15分
駐車場:有り(約5台)

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2008年2月26日 (火)

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小笠原旅行記18・おがさわら丸見送り 【東京都・島旅・ファミリー】

ウェザーステーションでレンブラントの光差し込む小笠原の青い海を楽しんだら、町へと向かって自転車で駆け降りる。
必死に自転車を押してきた道。帰りはとても快適だ。
いや、快適というよりも怖い。急坂を下る自転車は断末魔のようなブレーキ音をジャングルの中に響かせる。
しかし、その甲高いブレーキ音を切り裂いて響く太く低い音が島中に響き渡った。
それは何かすぐにわかった。「おがさわら丸」の汽笛だ。
東京から僕たちを父島に連れてきてくれて、昨日の宿になったおがさわら丸。
そのおがさわら丸が今日、東京に向けて出発するのだ。

確か道の途中に町を見下ろせる展望の良い場所があったはずだ。
そこめがけて自転車を走らせる。

その「展望の良い場所」に到着した。
間に合った。おがさわら丸はちょうどいま、フェリーターミナルを離れたところだ。

ゆっくりと青い海へと進んでいくおがさわら丸。
港からは太鼓をドンドコドンドコ叩く音が聞こえる。
小笠原の多くの住民が壮大に出港するおがさわら丸を見送っている。
船上からも旅人たちが手を振り、小笠原との別れを惜しんでいるのがここからでもはっきりとわかる。

北海道の島などにも同じように出発するフェリーを派手に見送ってくれる場所が今もある。
しかし、その見送りは一部の有志の青年たちであることが多い。
小笠原は桁が違う。多くの島の人たちが見送りに来てくれるのだ。
これは、おがさわら丸が本渡を結ぶほぼ唯一の船であり、島民の大切なパイプであるからだろう。
そして何より、この船が運ぶ観光客は、観光産業が大きな収入源である島にとって大切な存在なのだろう。

また島に来てほしい。
そう旅人たちに望む熱い気持ちは、感動の姿になって伝わる。
巨大なおがさわら丸の周りを取り囲むのは港湾関係のタグボートや警備船ではない。
これはすべて、ツアー会社が所有する船だ。
おがさわらに訪れる旅人の多くはダイビングやホエールウォッチングでツアー会社の船にお世話になる。
そして、ツアーに参加した人を、ツアー会社は船を出して、港の外まで並走して見送るのだ。
そのため、小笠原のツアーの予定表を見ると、おがさわら丸の出港日の午後(出港時刻)にはツアーは開催されない。
この見送りにツアー会社が船をからなのだろう。

ツアー会社の船の上ではスタッフや居残りの常連さんなどが大きく手をふりながらおがさわら丸を追いかけていく。
船の上では陽気な若者ががさまざまなパフォーマンスを楽しませてくれている。

こうして、険しい山に囲まれて青い水をたたえる天然の良港の二見港からおがさわら丸はゆっくりと姿を消した。
これが小笠原旅行の醍醐味のひとつ。島を出る時は本当に感動で、また来たくなるらしい。
数日後、東京から戻ってきたこの船の姿を見るときは、今度は僕があの船に乗る番。
その時はどんなドラマが待っているのだろう。
まだ帰りたくはないが、その時が楽しみにすら思える、南の島の感動のシーンだった。

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2008年2月25日 (月)

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一鶴(香川名物・骨付鳥) 【香川・四輪・ファミリー】

香川県の有名な食べ物といえば「讃岐うどん」
映画にもなったくらい、最近では有名な香川県の顔になったが、香川発祥のおいしい食べ物はほかにもある。
そのひとつが「骨付鳥」だ。

この骨付鳥を作り出したのは「一鶴」というお店。
丸亀市に本店を持ち、現在香川に6つ、横浜と大阪にも出店している。
今回訪れたのは、高松市内の「太田店」
最近できたばかりで、同じ特派員の「いわな太郎氏」の投稿でその場所を知った。
場所は「レインボーロード」という、高松市内でも有数の商業施設が並ぶ道路沿いにあるので、アクセスも良い。

広い店の中は落ち着いた雰囲気でゆっくりできそう。
テーブル席にかけると、どこからともなくおいしそうな香りが漂ってくる。
一鶴の「ひなどり」
メイン・メニューは骨付鳥のみ。
歯ごたえのある「おやどり」かやわらかくてジューシーな「ひなどり」のどちらかが選べる。
はじめて食べる人は「ひなどり」をおすすめしますとメニューにあったので、勧められるまま「ひなどり」をオーダー。

オーダーしてややすると、焼きたてでジューといういい音をたてて、骨付鳥が運ばれてきた。
おいしそう!さっそくいただきます。
食べ方は、豪快に肉にかじりつく。
歯を肉に立てると、パリパリという音ともに口の中にはじわっと香ばしい肉汁があふれだす。
肉も柔らかく、すっと噛みきれる。
スパイスがきいた味で、しっかりと焼かれていてとても香ばしい。
たっぷりの鳥油に浸かっているが、特製スパイスのおかげか、思ったほど脂っこく感じない。

メイン料理の骨付鳥以外にもご飯系のサブメニューがある。
一鶴のとりめし一鶴のおむすび
【左】とりめし
鶏のうまみを炊き込んだごはん。あっさりの醤油味。
鶏皮のスープも付いていてなかなかの味だ。
【右】おむすび
固めに握ったおにぎりは、たっぷりの肉汁と相性抜群。
骨付鳥の鳥油に浸していただくのが「一鶴流」だそうだ。
こってりの油を御飯が中和して、香ばしさだけが口の中に残る。
これがなかなかいけた。とりめしよりも、こちらのおにぎりの食べ方の方が、僕的にはおいしいと感じた。

最後に一言。
骨付鳥食べるなら、ビールがとても欲しくなる!
・・・この日は運転があるのでガマンです。
このガマンは精神的にはきつかった・・・

【一鶴・太田店】
■My評価(5段階)
★★★★☆(4.5)

場所:香川県高松市多肥下町680
電話:087-868-9811
営業時間:平日11:00~14:00/16:00~23:00
       土日祝11:00~23:30
休業日:無休(年末年始はのぞく)
メニュー:おやどり977円 ひなどり819円 とりめし420円 むすび315円
席数:122席
駐車場:有り(約35台)

一鶴の地図

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2008年2月24日 (日)

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小笠原旅行記17・三日月山展望台(ウェザーステーション)【東京都・島旅・ファミリー】

大村第二砲台跡を出発すれば、この道の終着点である「三日月山展望台」はもうすぐだ。
最後は坂道が緩やかになったので、せっかくなので自転車を漕いで登っていく。
しかし、携帯電話が鳴り始めたため、あえなく降車。
電話の相手は、知人のシンガーソングライターの「千葉太郎」氏。
彼は僕よりも1本早い「おがさわら丸」でこの小笠原入りして、休暇を満喫している。
彼とは北海道旅行中に知り合った。偶然、彼のブログで彼も小笠原に行くことを知ったので、会おうということになっていた。
しかし、ブログの交流があるとはいえ、会うのは本当に数年ぶりだ。
久々に聞くその声は、電話越しでも相変わらず大きい。ミュージシャンらしい、いい声だと改めて思った。

彼は母島から今日、父島に戻ってきたそうだ。
僕は今山に登っているので、町に戻ったら会えたら会おうと電話を終えた。
歩きながら話していると、道は終わりを告げていた。
三日月山展望台
道の終着点には立派な屋根つきの展望台。
ここが「三日月山展望台」、通称「ウェザーステーション
父島の西側の海を一望できる絶好のポイントだ。
ここは水平線に沈む夕日が美しい場所として、とても有名である。

ウッドデッキが敷き詰められた展望台はとてもきれいで立派。
展望案内図も備え付けられている。
正直、本土にもこんな立派な展望台は数少ない。少し驚きである。
ベンチもあるので、天気が良ければここで読書などして気ままに時間を過ごすなんて贅沢もできそうだ。
小笠原の海に降るレンブラント光線
展望台から望む青い海。
残念ながら天気はいまいちだが、それでも海の青さはとても際立っている。
ただ、北から殴りつけるように吹く風はとても寒い。あまりもの寒さに、レインコートを着用する。
現在の格好は、長そでTシャツ、レインコートの上、ハーフパンツ。
正月ではありえない格好だが、小笠原の北風が強い荒れた冬景色はこれで何とか耐えられる。
しかし、レインコートを着用したとたんに雨が降ってきた。
強い北風に乗る雨は、屋根の下に入っても容赦なく打ちつけてくる。
撤退を考えたが、すぐに雨はおさまった。
すると、天から一条の光が降り注ぎ、青い海を照らし出した。
三日月山展望台から望む南島
空から降り注いだレンブラントの光。
まるで僕たちに何か大切なものを見せようと海に天から降り注いできた。
まさにその名の元となった、画家レンブラントが用いた、主人公を強調する光のように。
神秘の光に輝く海の向こうに見えるのは「南島」
この島は豊富な自然が残る小笠原諸島においても極めて貴重な自然環境が残る。
この島に立ち入るには厳しい制限がある。日本でも最も厳しい立ち入り制限がされている自然のひとつだ。
小笠原の顔ともいえる有名な「扇池」と呼ばれるビーチはこの島にある。
この島に上陸するのが、今回の旅の目的のひとつ。後日の訪問が楽しみである。
三日月山展望台より崖下を見下ろす
崖の上に立つ展望台から見下ろす父島の海岸線と青い海。
原始の様相を残す森と荒々しい岩肌。
この展望台からは、小笠原の手つかずの自然の息吹をもひしひしと感じることができる。
レンブラントの光の奇跡
青い海にひときわ輝くレンブラント光線。
とても神秘的な光に、その場にいる人は皆視線を奪われる。

この方は観光協会かホエールウォッチング協会の人らしく、ここからクジラの姿を探し、発見したら出港しているホエールウォッチングの船に無線で連絡している。
そう、この展望台のもう一つの魅力はクジラが見れること。
もちろん至近距離とはいかないが、シーズン中はプローをあげたりしている様子がここからよくわかるそうだ。
しかし、僕たちもずっと海を探していたがクジラの姿も見つからず。
係の人も見つけたような素振りは全くなかった。

クジラもこんな寒い荒々しい海の日には長居したくないのだろうか。
それとも海中にまで降り注ぐレンブラントの光と青い世界の中で戯れているのだろうか・・・

【三日月山展望台(ウェザーステーション)】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)

場所:東京都小笠原村父島三日月山
交通:二見港より車・バイクで10分、徒歩30分
駐車場:約10台(無料)

補記:展望台にトイレがあったかどうかはわかりません。
    展望台と途中の道の街灯は極めて少ないです。夕陽を見た後の帰路は十分注意してください。
    なお、レンタサイクルでここを下る時は急坂なので注意が必要です。


地図
三日月山展望台の地図

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2008年2月23日 (土)

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小笠原旅行記16・父島要塞大村第二砲台跡 【東京都・島旅・ファミリー】

宮乃浜を後にして来た道を引き返す。
先程「おがさわら丸」を見下ろした高台からさらに急な上り坂が分岐している。
ちょうど、村営バスの車庫のすぐそば。
これが「ウェザーステーション」という展望スポットに向かう道である。
この道を登って今度はウェザーステーションを目指す。
ここからおおよそ1.1kmの上り坂が続く。

道幅は1.5車線ほどではあるが、その勾配はとても急。
自転車はもはや乗ることはできず、降りて歩かねばならない。
あまりにも急勾配なので、帰りも自転車は乗れないだろうと思いながら歩く。
かなり登りつめたころ、目の前に大きな弧を描いて道がほぼ180度カーブしているところがある。
そのカーブの内側に、大きな戦跡が眠っている。
それが「父島要塞大村第二砲台跡」である。

うっそうと茂るジャングルの前に「大村第二砲台跡」と書かれた看板があり、森の中に道が続いている。
自転車を路肩においてその道を進む。
ガジュマルなどの南国独特の植物に覆われたうっそうとした森は昼でもなお薄暗く、迷ったら抜け出せそうにない。
そんな深い森に突然古いコンクリートの建物が現れる。
これは油庫だったと思われる倉庫。建物の中には戦時中のものかどうかはわからないが、錆びついた一斗缶が散乱していた。

天井が崩れ壁面のみを残す建物。
ツタや木々がからみつき、永い年月をかけて建物を破壊しているのか。
それとも米軍の砲撃などにより破壊されたのか。
薄暗いジャングルの中には、こんな無に還りつつある建物の跡が方々に残っていた。

深い森の中に眠る重厚な石やコンクリートを使った建物は、不気味すら感じる。
確かにここで戦争が行われていたという記憶は、森に埋もれていく中でもわずかに残っていた。

現地の案内板。
要塞跡は思った以上に広い。
ここで多くの旧日本軍の兵士が襲来する米軍と戦っていたのだろう。
海を望む崖には今も砲座跡が残っている。砲台跡からは二見港を見下ろせ、絶好の砲撃ポイントだと素人目にもわかった。
大正10年より建設されたこの要塞、最終的には昭和15年にカノン砲2門を設置を以て完成したそうだ。
ここからカノン砲が米軍に向かって砲火していた要塞だと思うと、なんだか少し怖くなった。

ただ、要塞は軍事機密だったので、当時の記録はほとんど残っていない。
建物の用途は推測であるそうだ。
記録がなくてもジャングルに埋もれつつある記憶は、いまだに何かを後世に伝えようとしている。

上記の案内板に乗っていない要塞の施設と思われる戦跡もたくさん道沿いには残っている。
岩肌にぽっかり穴をあける施設の入口もあった。
たぶん、大村第二砲台砲側弾薬庫と思われる。
入口や内部には何枚も木の扉がつけられていて、奥の棚には何か置かれている。
内部は真っ暗。声がこだまのようになって帰ってくるくらい奥は深く、どこまで続いているのかわからない。
少し中に入ってみようかと思ったが、生ぬるく湿った空気が漂っている内部は全く違う世界。
真っ暗な洞窟や夜の神社や森に平気で入っていく僕だが、この中に入るのはできなかった。

小笠原では本当に戦闘があった。
アメリカの大統領、ジョージ・ブッシュがこの父島からの対空砲火で乗っていた戦闘機を撃墜されている話が有名だ。
ここは本当に戦場だったのだ。
そんな戦場の跡が、今も手つかずであちらこちらに残っている。
改めて小笠原の深さをひしひしと感じた。


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2008年2月21日 (木)

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さぬきうどん・あたりや 【香川・四輪・ファミリー】

今回紹介するのは、讃岐うどん店の「あたりや」
高松市内の大動脈、国道11号線沿いにあるアクセス良好な店である。

しかし、讃岐うどん店の醍醐味のひとつは「場所のわかりにくさ」
何でこんなところに店があるの?という場所にあるお店は少なくない。
「あたりや」も2桁国道沿いにあるにも関わらず、その場所は少し不思議な立地にある。

国道沿いに「あたりや」という看板が出ているのだが、どう見てもその入口はパチンコ店の跡地にできたフィットネスクラブ。
その敷地の中に店があるのかと思いきや、見当たらない。
疑問半分、フィットネスクラブの地下駐車場に入ると・・・
あたりやの外観
あった。
地下駐車場と思いきや、国道から一段下がった場所だった。
田園が広がる風景をバックに、駐車場の一番隅に店は立っている。
駐車場の横にも道はあるが、とても細く車の通行は困難。
やはり、入口は、フィットネスクラブの駐車場なのである。
あたりやの店内
お店の内部。
「讃岐うどん店」としてはよくあるお店の雰囲気。
天ぷらは鮮度を保つ食品ケースに入れられて保管されいてるのが嬉しい。
1品どれも100円で、食べた量を会計時に自己申告するシステム。
あたりやの生しょうゆうどん
頂いたのは生しょうゆうどん(小)・250円。
大なら350円。

できたてのうどんに醤油と薬味だけかけていただく。
うどんの味、歯ざわり、コシを楽しめるこの食べ方が僕は大好きだ。

感想は・・・
とにかくコシが強烈。
何店か讃岐うどん店をまわったが、今のところここのコシが一番最強だと思う。
毎日ここで食べていると、アゴが相当強くなりそうだ。
讃岐うどん独特の、あの強烈なコシを楽しみたいなら、この店がお勧めだ。

料金は食べ終わった後に支払う。
アクセスの良い場所だが、隠れているため、比較的穴場。
それでも、ひっきりなしにお客さんはやってくる。
回転率は相当いいお店で、注文してからうどんが出るのも早く、お客も食べるのが早い。
14時に売り切れることもしばしばだそうだ。

大型駐車場完備、アクセスも至極便利。
高松市内のうどん巡りには、ぜひ組み入れたいお店でした。

【あたりや】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)

住所:香川県高松市上天神町507-1
電話:087-866-5356
営業時間:10:20~15:00(売り切れ次第閉店)
休み:金曜日
交通:高松自動車道・高松中央ICより約3km
    高松琴平電鉄琴平線三条駅から徒歩15分
駐車場:あり(無料、台数多し)

地図
あたりやの地図

2008年2月20日 (水)

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霧氷の石墨山4・下山 【愛媛・登山・グループ】

吹きすさぶ寒風から逃げるように、稜線の来た道を引き返す。
登りとは違い、雪に自分たちがつけた足跡があるので道を探す必要はない。
それに下りは雪がクッションかつ、足場になるのでとても楽だ。
無雪期には木の枝を持ちながらゆっくり下りないといけない急斜面でも、走り下りることができる。
雪煙を巻き上げながら、坂を走り下りる楽しみは、冬の山ならではの楽しみのひとつだ。
石墨山
あっという間に岩場まで戻ってきた。
振り返ると、先ほどまでいた標高1456mの石墨山の頂上が、もうあんなに遠くになっている。
石鎚山
岩場の向こうに見える西日本最高峰の石鎚山
何度見ても、その雄大な風景は飽きない。
しかし、今から霧氷の森に入るので、しばらくはその姿ともお別れ。
霧氷
霧氷の森の中も面白いように下っていく。
稜線に吹きつける北風は、森の中では幾分マシになった。
あっという間に稜線の終着。
霧氷の森を抜けると、空の様子は一変していた。
・・・晴れてきた!
エビのシッポもどき
雪が作り出した芸術品が無造作に雪に突き刺さっていた。
凍てつく風が作り出した氷の芸術。この氷がもっと成長すると「エビノシッポ」になる。
雪に落とす影も何だかいい味を出している。
パウダースノー
太陽に照らされ始めたパウダースノー。
そのきめの細かさがよく分かる。
しかし日が出てもまだ、稜線を吹き抜ける風は身を刺すように冷たい。
見下ろす里山
霧氷の向こうに見下ろす里山。
雪が田に所々残るまだ寒い山あいの集落だが、この雪に閉ざされた稜線から見るととても温かく見える。
石鎚山と霧氷
青空を背にした石鎚山。霧氷も日の光を浴びて、その白さを際立たせる。
頂上からこの青空を見たかったなぁ。
しかし、山の天気だけはどうにもならない。
稜線を下る直前に石鎚山が青空の風景を見せてくれただけでもありがたい。
黒を背にした霧氷
雪のない下界の暗い濃紺の森を背にした霧氷が美しく太陽に輝く。
青空を背にした霧氷も美しいが、黒を背にした霧氷の姿もとても際立つ。

ここからはロープを掴んで登って来た急な坂を下って下山する。
しかし雪に覆われた急坂は登りとは違ってとても楽。
気ままに踏み出した1歩を装備したアイゼンはがっちりと雪をとらえてくれる。
ストックを装備していれば滑るように駆け下りていけるが、もうストックを準備するのも面倒くさい。
それでもあっという間に急坂を下り切り、東温高校の小屋まで降りてきた。

ここまで下ると凍てつくような風は吹かない。
雪に覆われた世界だが、厳しい寒さはない。
ここで温かいコーヒーを入れ、遅めのランチ。

駐車場まで戻ると、林道の雪はすっかり融けていた。
車を下界まで走らせた後は、人気の温泉でゆっくりと冷え切った体を温める。
露天風呂メインのこの温泉、内湯は熱めなのだが、今日だけはずっと内湯の中に体を沈めていた。
地図

石墨山の地図

2008年2月19日 (火)

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霧氷の石墨山3・頂上 【愛媛・登山・グループ】

無事に新雪の石墨山山頂に到着。
頂上からは東側180度の展望しかないが、それでも石鎚山・瀬戸内海・太平洋方面の主要な眺めはすべて網羅している。
ここは最高の展望の山でもある。
石墨山頂上から望む石鎚山
石墨山頂上から見た西日本最高峰の石鎚山
霧氷の向こうに見る真っ白な山は、温暖な愛媛県の風景とは思えない。
標高1982mの石鎚山の左側には山が続いていない。
かすんでいて見ないが、石鎚山から下っていく山の稜線はすぐに瀬戸内海に没するのだ。
穏やかそうな瀬戸内海だが、石鎚山付近だけは、一気に海から2000m近くまで山が立ち上がっている。
雪に埋もれた石墨山頂上看板
さて、僕は石墨山に冬に登るのは初めてだ。
ここが頂上であるのは地理的にも、見える風景からも間違いないと確信していた。
しかし、あるはずの頂上の看板がない。
この大雪で新雪の中に埋もれているに違いない。
万が一、後でここが頂上でなかったなんてことになると、上司を連れて行きいるので大変だ。
新雪で道が見えないところを雪をかき分けて進んできたのだから十分にあり得る。

必死に記憶を頼りに、山頂の看板をあるだろう場所を掘り起こしてみる。
あった。意外に簡単に見つかった。
よかった。ここが頂上に間違いない。
頂上に立った確信を得れたら、頂上からの展望を楽しむ。
大雪の石鎚山
まずは西日本最高峰の霊峰、石鎚。
写真中央が最高峰の天狗岳。そのすぐ左の岩の塊が頂上の弥山だ。
こんなに雪深く険しい石鎚の表情はなかなか見れない。
雪の石鎚山系
左の真っ白なところが石鎚山。
石鎚山から右方向に標高が1700~1900mの名山が連なる稜線が続く。
四国でも指折りの登山者に人気のエリアだ。
写真右下の方に見える湖は面河ダム。
その真上方向、石鎚山からの稜線が真っ白になっているところが、今日行くつもりだった伊予富士や寒風山がある山域。
あんな真っ白になっているとは・・・
6本爪アイゼンにストック程度ではやはりこの石墨山にルート変更して正解だったと思う。
石墨山頂上より望む四国カルスト方面
南側を見ると、日本三大カルストのひとつである、四国カルストの山々(左奥の山)
秋吉台、平尾台と比べ、四国カルストは標高1500m近いの山の上に広がる雲上のカルスト地形。
小さいながらもスキー場のある四国カルストの天狗高原は、雪で真っ白になっていた。

さて、本当なら頂上で熱いコーヒーでも入れてランチを楽しみたいところだ。
が、温度計は氷点下4℃を指している。
冬山なら特に寒い気温ではないが、温暖な愛媛としてはかなり寒い。
しかも瀬戸内海の上空を冷たい北風が容赦なく渡って来て稜線に吹きつけている。
体感温度はもっと低い。

カメラを操る僕の手が、かじかむのを通り越した感覚になってきた。
感覚になるというより、感覚がなくなってきている。
やばい、このままだと凍傷だ。
一眼レフもあまりもの寒さのため、大容量のバッテリーなのにもう電池切れ寸前だ。

ここでの昼食は諦め、パンを素早く食べたらすぐに出発することにした。
北風がひどい稜線を下りてから、一息つくことにした。
足早に、来た道を下っていく。

石墨山登山の地図

石墨山の地図

2008年2月18日 (月)

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小笠原旅行記15・宮乃浜 【東京都・島旅・ファミリー】

大神山神社を出発し、山を登る道を自転車を登っていく。
借りた自転車は変速機なし。途中からはさすがに自転車を降りて押していく。
停泊する「おがさわら丸」が足もとに見下ろすようになった頃、登り道は終わる。
その後、少し下った後、先ほど大神山神社の上の展望台から見た集落の中を再び登っていく。
新しく立派な民家がある中に、熱帯性の木々に埋もれたコンクリートの戦跡がひっそりと眠っているのが不思議な場所だ。

やがて集落を登りきった頃、道は東海岸の海に向かって一気に下っていく。
焼けつくようなブレーキ音に少しびくびくしながら、自転車は海に向かって一気に高度を下げていく。
宮乃浜のビーチ
ついに到着。ここが「宮乃浜」
先程までいた二見港は父島の西海岸。ここは父島の東海岸にあたる。
自転車で島の背骨のような山地を乗り越えてたどりついた美しいビーチの感動は大きい。

宮乃浜は絶好のシュノーケルポイントとして有名なビーチ。
エメラルドグリーンの海辺には美しい芝生広場が広がり、きれいなウッドデッキや東屋、トイレが完備されている。
とても孤島のビーチとは思えない。まるで南国のビーチリゾートだ。
目の前に広がる美しい風景に、自転車を駐輪スペースに置いたら急いで波打ち際に駆け寄る。
宮乃浜から望む兄島瀬戸
宮乃浜のビーチ。
きめの細かい砂礫のビーチにはゴミ一つ落ちていない。とてもきれいだ。
その透明の海の水は、海の底の美しい色をここまで伝えてくれる。
このエメラルドグリーンの下にはサンゴ礁が広がり、熱帯魚が遊ぶ。

向こうに見える陸地は「兄島」
小笠原の中心である「父島」の北側に位置する無人島だ。
兄島の手前、海の色がひときわ青くなっているところは「兄島瀬戸」
とても美しい青い海だが、潮の流れはとても速い。
宮乃浜の青い浜
さて、小笠原の海開きは1月1日である。
今日は1月2日。泳げない事はない。
海の水に足を浸すと、思った以上に冷たくない。どちらかというと温く感じるくらいだ。
さっそくこの碧い海に飛び込みたかった。
が、泳げるというのは、海の中に飛び込んでも心臓麻痺にはならないというくらい。
問題は海の外に出た後だ。
風がなく、太陽が出ているのなら問題はないが、今日は北風がひどい。
日もどんどんかげってきた。
このまま海に入ったも、海から出た時は悲惨なほど寒く感じるだろう。
波も高く、海も濁っている。残念ながら「2008年初泳ぎ」は後日にお預けだ。

仕方がなので「ホライズンドリーム」で買ってきたパンをウッドデッキで頂く。
美味しいパンを食べながら見つめるのは、北風に荒々しく波を立てる青い海。
その海には多くのサーファーたちが楽しそうに波と戯れている。
彼らの大喜びの姿が、少しうらやましく思えた。
宮乃浜のトーチカ
天気はどんどん悪くなる一方。
美しい海に居ても風がとても寒く感じる。そろそろ次の場所に移動しよう。

ふと自転車に乗ろうとしたとき、道の脇の山肌に何かがあるのを見つけた。
近づいてみると、山の斜面、タコノキの根に埋もれるようにコンクリートに囲まれた穴が海に向かって開いていた。
「トーチカ」だ。
映画「硫黄島の手紙」でも見たことがある。
トーチカとは、この中に兵士が潜み、砲火に耐えながら敵を銃撃する施設だ。
穴から中をのぞいてみると、冷たい真っ暗な空間が広がっている。
中は意外に広く、よく見るといくつか他の場所に通じる横穴が掘られている。

このトーチカの周りを調べてみると、他のトーチカや、ンクリート製の大きな地下へのトンネルのような入り口があった。
おそらくこのトーチカ内部はいくつもの坑道でつながれた地下要塞になっているのだろう。
宮乃浜は断崖絶壁の多い父島の中でも数少ないビーチ。
美しいこのビーチはアメリカ軍の絶好の上陸ポイント。
上陸するアメリカ軍をここから旧日本軍が狙い撃ちしようとしていたのは明らかだ。

この穴から内に入ることはできそうだった。
しかし内部はいつ崩壊してもおかしくなさそうな感じである。
それにここで壮絶な戦闘が行われていたり、戦闘がなくても死と隣り合わせで兵士が潜んでいた場所だ。
それを考えると、真っ暗な暗闇は、今を生きる人間の魂を深く冷たい世界に引きずり込んでしまうように感じた。
この中に入ろうかと思ったが、目に見えない恐怖が僕の体をこの中にくぐりこませることをためらわせた。
トーチカの中には、時間が止まったかの様に、冷たい空気が暗い過去とつながったように漂っていた。

【宮乃浜】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)
場所:東京都小笠原村父島宮之浜
駐車場:あり(数台・駐輪スペースもあり・無料)
交通:二見港より車・原付で約5分、自転車にて20分
施設:東屋・ウッドデッキ・トイレ・ベンチ

宮乃浜への地図
宮乃浜の地図

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2008年2月17日 (日)

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小笠原旅行記14・大神山神社 【東京都・島旅・ファミリー】

街の中に戻ったらレンタサイクルを借りる。
宿で無料の自転車を1台借りれたので、後は妻の分を調達しなければならない。
「父島タクシー」(略称:父タク)という会社が一番メジャーなので、そこであと1台借りる。
しかし、正月料金ということで、8時間1000円の通常料金が2000円に設定されている。
高いっ!
2台借りたら4000円もする。1台だけでも宿で借りれて良かった。これで2000円浮いた。

自転車を借りたら、「ホライズンドリーム」で弁当代わりに美味しそうなパンを買い込む。
そして、ビーチに向かう前に、昨日から気になっていた、山の中腹にある神社にお参りすることにした。
大神山神社参道入口
向かったのは大神山神社。
メインの通りから少し奥に入ったところに参道の入口がある。
ここに自転車を止めて、歩いて登っていく。

参道の両脇にはタコノキなどの小笠原独特の熱帯性の植物が観察できる。
そしてどんどん登るにつれ、小笠原の街並みと青い海が足もとに広がっていき、とても気持ちいい。
大神山神社境内
階段を登り切ると、境内に到着する。
小さいながらも、立派な神社だ。
この神社の祭りは相撲大会や神輿など、盛大に行われると聞いた。
まさに地元の人々の信仰のよりどころなのだと感じた。
この神社が東京から1000kmも離れた太平洋の孤島にあるのがとても不思議に思える。
今年の初詣は、太平洋のど真ん中の常夏の島の神社。とても御利益がありそうだ。

僕は寺社で自分自身の願望は願わない。
出世するのも、偉くなるのも、それはすべて自分自身の努力なのだ。神仏に願ってかなえてくれるわけがない。
だから、今健康で生きていることに感謝して、これからもできるだけそれが家族みんな継続させてもらえる事をいつも願っている。
自分の力ではどうしようもない、自然の摂理が自分に味方することをお願いするのだ。
だから今回はひとつ、追加で離島ならではのお願いをしておいた。

帰りの航海は、時化ませんように・・・
境内にいたイソヒヨドリ
境内の森の中に鳥の姿が。
うおお、たぶん小笠原固有種の天然記念物だべ~と写真を撮りまくる。
しかし後で調べてみると、普通に大阪の町の中でも見かける「イソヒヨドリ」とわかる。
しょぼ~ん・・・
しかしこころなしか、南国らしくカラフルな体色に思える。
鳥は飛べるので、比較的簡単に絶海の孤島まで渡ってくることができるようだ。

さて、神社の脇から展望台に続く階段がある。
もう少し高い所から、父島の風景を見下ろせるのだ。
せっかくなので、展望台へと登っていく。
展望台から見た二見港
神社から階段を登りはじめてすぐ、展望台が見えてきた。
その展望台から見下ろす、二見港の風景。
天気はよくないが、青い海に降り注ぐレンブラントの光がとても幻想的だ。
右奥にあるビーチは大村海岸
大神山神社上部に残る戦跡
展望台よりもとても気になったのが、その後ろの岩肌にぽっかりとあいた穴。
こんなところにも戦跡の地下壕があった。
考えてみれば、ここは二見港を見下ろす高台。
重砲や高射砲が設置されていた重要な軍事拠点だったのだろう。
地下壕の一部は遊歩道として整備されているが、封鎖された地下壕はさらに奥まで続いている。
真っ暗な坑道はどこまで続いているのかさえ想像もできない。
頂上展望台から見た二見港
地下壕を抜けてやや行くと、「頂上展望台」に到着した。
もう少し行くと「パノラマ展望台」があるらしいが、とりあえずここで散策は終了。
頂上から見下ろす二見港の景色は絶景。
海の青さがとても目に眩しい。
泊まっている船は、小笠原のライフラインで、昨日の僕たちの宿である「おがさわら丸」
頂上展望台から見た宮乃浜方面
「頂上」というだけあって、展望台からは島の反対側の東海岸が見える。
向こうの海がこれから目指す宮之浜
山の下には住宅街が広がっていて、きれいな一戸建てや集合住宅が立ち並んでいる。
とても絶海の孤島の風景とは思えない。さながら新興住宅街のようだ。
展望台を降りたら、下の中央を走る道を登り、自転車で宮乃浜を目指す。
大神山神社から見下ろす大村地区
神社に戻ってきたころ、日が射してきた。
やっと南国らしい風景になってきた。やはり小笠原の風景には太陽がよく似合う。
気持ちよくなった風景の中を一気に駆け下りて、自転車で碧いビーチを目指しこぎ出した。

【大神山神社】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)
場所:東京都小笠原村父島字東町
電話:04998-2-2251
交通:二見港フェリーターミナルから徒歩約15分
参拝料:無料

大神山神社の地図
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2008年2月16日 (土)

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小笠原旅行記13・奥村地区を歩く 【東京都・島旅・ファミリー】

本日から3日間お世話になる宿「サンライズ奥村」に到着し、荷物を預かってもらう。
この日はおがさわら丸の出港日なので、まだ宿には先のお客さんがいるのでチェックインはできない。
先に宿に来た目的の「宿泊者専用無料貸出自転車」であるが、残念ながら1台しか残っていなかった。
仕方がないのでもう1台をレンタルしに、町の中心部まで戻ることにする。
レンタル自転車を借りたらビーチへ行って初泳ぎだ。
自転車のかごに、シュノーケルやマスクを放り込んで、宿を出発する。
父島・奥村地区の道路
小笠原の道路。
今まで町の中心部しか歩いていなかったったので、町のはずれを歩くのは初めて。
想像以上に整備された立派な道は歩いていても気持ち良い。
走る車の数はかなり少ないが、テニスコートや公営住宅、ケアホームなど、生活施設も充実している。
道脇のジャングルを思わせる森
道路の横には何気ない顔をして、ジャングルが普通に広がっている。
生えている木々は本土ではまず見れない、確かに南国の木々だ。
色鮮やかな実をつける植物
道脇の森の中には、見たことがない珍しい植物がいっぱい。
小笠原は一度も陸続きになったことがない海洋島。
独自の進化を遂げた植物の森は、まさに宝物。
1月というのに、小笠原の森は鮮やかな原色に染まっている。
ケッチグサ
紫の花は「ケッチグサ」というそうだ。
ケチケチ花をつけるからそう呼ばれるらしい。
確かに派手には咲いていないが、島のいたるところで咲いているので、そんなにケチくさくは感じない。
二見港のトンネル
道脇にジャングルが普通に広がっているのにも驚いたが、もっと驚いたのは戦跡が普通に到る所に残っていること。
特に地下壕、防空壕の跡がジャングルの中にいくつもあり、真っ暗な穴をあけていた。
封印された重厚な地下施設の入口らしきものもある。
その極めつけはこの歩行者専用トンネル。
自動車道をショートカットして港へと通じるトンネルだが、とても立派で重厚な造り。
よく見ると、城門を思わせる分厚い木の扉が入口についていたりする。
どうやらこのトンネルも、戦争中の遺構を利用したものらしい。
二見港トンネルの横道
真っ暗なトンネルを歩いていると、幾つも横道が分岐している。
中をのぞいてみると、この道もどこか外に続いているようだ。
中には入れないように柵がされているが、さながらこのトンネルは地下要塞のようである。
昔はここが、戦争の重要拠点だったんだろう。

小笠原の自然と戦争の歴史。
少し歩くだけで猛烈にそれらは肌で感じることができる。
何も隠さずに、ストレートに、小笠原はその姿を強烈なインパクトとして、訪れた人間にぶつけてくる情熱的な島だった。

地図

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2008年2月10日 (日)

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浅草もんじゃ紙ふうせん 【東京・電車・ファミリー】

紙ふうせんの外観
浅草寺の参拝を終えた後、少し早いがお昼ごはんにすることにした。
せっかく「おのぼりさん」をするんだから、僕が住む関西や四国では食べられないものを食べたい。
そうなるとやはり・・・もんじゃ
関西人の僕はまだ、もんじゃなるものを食べたことがない。
どこかにお店がないかなぁと探していると、ありました。
仲見世通りから細い横道を入ったところに「紙ふうせん」なるもんじゃ屋さん。
何度か雑誌に取り上げられたようで、店の前に記事が貼り付けてあった。
下調べしていたわけではないが、雑誌で紹介された事がある店なら大外れはないだろう。
そう思いお店の中に。

お店の中はそんなに広くないが、荷物を置く棚があったり、コートは匂いがつかないようにビニール袋に入れてくれたりと、心遣いが嬉しい。
外観もそうだが、内装も喫茶店のようで、もんじゃ屋といった感じはしない。
もちろん、もんじゃ屋に行くのは、これが初めてなんだが・・・

システムとしては、1人ワンドリンクを必ず頼まないといけない。
必ず頼まないといけないのはどうかなぁ~と思ったが、ここぞとばかりにビールをオーダーする。

注文をして間もなく、店員がもんじゃの生地を持ってきてくれる。
さて、もんじゃ初体験!
と、店員さんが「もんじゃは初めてですか?」と聞く。
初めてであることを伝えると、1枚目は店員が焼くので作り方を学んでくださいと言われる。
え、もんじゃって、鉄板にぶちまけて、お焦げできるまで焼けばいいんじゃないの?
そう思っていたのは浅はか。今からもんじゃの焼き方のレクチャーが始まった。
もんじゃの焼き方・土手をつくる
①まずは豚肉など生ものを焼く
②野菜を焼く
③野菜で丸く土手を作る


この時点ではまるで、野菜炒めのようだ。
もんじゃの焼き方・生地を流し込む
④土手を作ったらもんじゃ生地を中に半分ほど流し込む
⑤生地にとろみが出たら、それて2重目の土手をつくる
⑥残り半分の生地を流し込む


なんとこんな工程があるとは知らなかった。
ちょっと作るのが楽しくなってきた。
もんじゃの焼き方・完成
⑦2回目に投入した生地にとろみができたら、全体の形を崩す。
⑧お焦げのできた所から、「はがし」という小さなヘラで頂きます


形を崩すと、よく見るあの「もんじゃ」になった。
生地に水気があるので、お好み焼きのように鉄板にぶちまけただけでは焼けないそうです。

さあ、もんじゃを初めて食べます!
・・・・・なかなかいける。
何よりも、お焦げがとても香ばしくてうまい。ビールにも合い、ぐいぐいいける。
あっという間に1枚平らげました。

妻のオーダー分の2枚目は自分たちたげで作りましたが、きちんとできました。
そんなに難しい作業ではありません。

ふと見ると、お店の中には店員さんが結構いる。
これなら初めてもんじゃを食べに来た人でも、気軽に作り方を教えてもらえるだろう。
まさに、もんじゃ初心者にはオススメの店だと思いました。

しかし、もんじゃは水気の多い生地。
あまり腹もちはしません。夕方にはすぐにお腹が減りました。
3時のおやつとしてもいいかも知れないですね。

【浅草もんじゃ 紙ふうせん】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)

場所:東京都台東区浅草1-2-12
電話:03-3841-1223
営業時間:11:00~18:00(生地が終了まで、修学旅行シーズンは10時30分~)
定休日:月曜日
交通:地下鉄銀座線浅草駅 1番出口 徒歩1分
駐車場:なし
席数:30席


紙風船の地図
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2008年2月 9日 (土)

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霧氷の石墨山2・稜線を行く 【愛媛・登山・グループ】

石墨山の稜線まで急登をリ越えたら、今度は稜線の快適な道だ。
まだ登りは続くが、今までの這い上るような道ではない。
稜線を行く道は、霧氷の森へと続いていく。
霧氷の森
稜線歩きで目を楽しませてくれるのが霧氷。
先日の大雪と寒波でとても立派な霧氷ができている。
まるで白い葉や白い花をつけたような、真っ白な雪化粧をした木々がとても美しい。
下界の濃紺色の森を背にした霧氷の森は、とっても美しく幻想的だった。
稜線より望む四国カルスト方面
霧氷の森を行くと、突然目の前が開け、一面の笹野原が広がるところがある。
ここからは、四国カルスト周辺の、雪化粧した山が見渡せる。
一面を雪に覆われていた霧氷の森も良かったが、こういった開放感抜群の展望も良い。
霧氷の森から見下ろす里山
霧氷の向こうに、麓の里山を望む。まるでその風景は雪国に来たみたい。
四国に来たときは、自分の家から車で1時間足らずの場所の登山で、こんな風景が見れるなんて思いもしなかった。
山深い愛媛県がもつ、温暖な海辺の風景とは違う、もう一つの顔だ。
石墨山の風景
ここは僕が石墨山の一番お気に入りの眺め。
すそ野へと広がっていく霧氷の山肌がとても美しい。
秋にはここは、紅葉が駆け下りていくグラデーションが楽しめる。
石鎚山を望みながらの岩場通過
僕が大好きな風景を望めるところは、この石墨山の唯一の難所でもある。
向こうに石鎚山を望みながら、切り立った崖の上の緊張の通過をここでしなければならない。
夏場でも慎重さを要求される場所に、たっぷりと雪が降り積もっている。
が、凍結していなかったこと、雪が岩の隙間に降り積もっていたこと、アイゼンを装着していたこと。
それらが幸いして、雪がない時よりも簡単に岩場を越えることができた。

雪の登山道は夏場に比べて歩きにくいと思われるが、アイゼンを装着すると状況は一転する。
雪が山肌の凹凸を隠してくれて、自分のペースで歩けるようになる。
特に下りは雪がクッションになるので急斜面を走り下りることも可能だ。

先行していたおじさんがここで僕らを待っていた。
この岩場を通過できるかどうか、僕らを試していたのだろうか?
新雪の登山道
岩場を過ぎて、おじさんが待っていた理由が何となく推測できた。
岩場を過ぎた所から、道に踏み跡がなくなっている。
どうやらここから先は、先日大雪が降ってから登山をした人がいないようだ。
否応なしに新雪を踏みながらの登山がここから強いられる。

ふっかふかのバージンスノーを踏みしめながら歩くのは気持ちいい。
が、問題は山積みである。
まず、登山道が雪に埋もれているので道がわからない。
これは、この道を歩いたことがあり、ある程度ルートファインディングができないと、先には進めない。
おそらく先ほどまでの足跡の主は、ここから先の道がわからずに引き返したのだろう。
僕は道を知っているし、道の隠れた雪道は何度か歩いているので、それは問題がなかった。

しかし、本当の問題はこれだ。
ラッセル(もどきではあるが・・・)
すでに雪の深さは相当なもので、木々の幹を見ても相当深く埋もれている。
1歩足を踏み出すと、膝くらいまではずっぽりと雪に埋もれる。
一番先頭を歩く人間は必然的に雪を踏み固めなければならない。
雪に埋もれた足を引き抜くのは、想像以上に重労働だ。
本格的な雪山の腰まで埋もれる深さではないが、それでも先頭を歩くのはとても疲れる。
二番手以降の人は先頭の人が踏み固めた雪の上を歩けるのでまだ楽なので、雪山では先頭を行く人をローテーションで交代する。
が、僕は今日、「会社の上司」と来ている。
しかも上司はスパッツなどの雪を防ぐ装備がなく、この道も初めてだ。
一応、「新雪の感触、楽しみますか?」と尋ねてみたが、あっさりと拒否された。
決定だ。僕が頂上まで、ぜーんぶラッセルしないといけない・・・

新雪の急斜面は特にしんどい。太ももまで雪の中に足が埋もれる。
途中、何度も何度も雪の中に手をついて倒れそうになる。
写真を撮る為に、ストックをザックに取り付けていたので、バランスがとれない。
カメラをザックに入れて、ストックを取り出そうかと思ったが、頂上はもう少し。そのまま歩き続ける。
しかし、こういう雪深い道はやはり、スノーシューがあった方が楽だ。
踏み跡のない頂上
やっと到着。標高1456mの石墨山頂上。
頂上はまだ大雪の後、誰も立っていない。
足跡ひとつない、ふっかふかの新雪に覆われた頂上なんて初めて来た。
僕が一番乗りだ~。
新雪に覆われた頂上に、僕は一番乗りで雪塵を舞い上げながら飛び込んだ。
石墨山の地図

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2008年2月 6日 (水)

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小笠原旅行記12・サンライズ奥村 【東京都・島旅・ファミリー】

朝、昨夜の宿となったおがさわら丸のホテルシップをチェックアウトする。
今日の昼間はツアーの予定は入れていない。
レンタサイクルを借りて、父島周辺のビーチを散策してみようと思う。

しかし、その前にすることがある。
今日から3日間お世話になる宿に荷物を預けるのだ。

小笠原でお世話になるのは「サンライズ奥村」という民宿。
サンライズ奥村のある奥村地区は二見港の旅客ターミナルから少し離れている。
二見港の奥に二見漁港があり、その漁港に面しているのが奥村地区。
歩いていけば旅客ターミナルから10分程の距離だ。
近い距離ではあるが、やはり重い荷物を持っていくのは骨が折れる。

9時過ぎ、宿のオーナーの男性(村山さんだったかな?)が旅客ターミナルまで迎えに来てくれる。
他の宿泊客の男性2名とも合流し、荷物を車に預ける。
荷物を預けたら、そのまま町のレンタサイクル店に行こうかと思ったが、宿にも5台自転車があり、無料で貸してくれるとのこと。
せっかくなので宿まで車で送ってもらうことにした。

初めて見る島の町を出た風景。車窓に流れる小笠原の風景に目を奪われる。
赤い花や南国の木々もそうだが、岩肌にいくつもぽっかりと穴をあけている戦時の壕がやけに目にとまった。
もっと車窓の風景を眺めていたかったが、車は走りはじめてすぐに、サンライズ奥村に到着した。
サンライズ奥村の外観
サンライズ奥村の外観。
2004年3月にリニューアルオープンした、小さいながらもきれいな建物だ。
全5室の小さな宿だが、その分宿泊客は少なくて快適である。
大通りから少し入った住宅街の中にあるので静かな環境。

2階の踊り場に洗濯機が備え付けられていて、洗剤も用意されている。
利用は無料で、物干しスペースもあり、滞在にはとても便利。
サンライズ奥村の洋室
僕たちが泊まったのは3階に2つある部屋の内のひとつ。
なぜかもう一つの部屋は空室だったので、僕たちが3階を占拠した形になった。
各階への出入りは外側の階段を使うので、玄関が各階ごとにある。
3階の玄関も廊下も物干しスペースも僕たちだけで使えて良かった。

部屋には窓が2つあり、とても明るくて気持ち良い。
父島の山々や街並みを見渡せるが、港の一番奥にある地形のため、青い海を見下ろすことはできない。
籐の家具で統一された部屋は落ち着きがあり、フローリングの床も快適。
サンライズ奥村の洋室2
部屋にはテーブルとテレビ、冷蔵庫、ポットが完備されていて、滞在には何不自由ない。
ワンルームマンションによくあるユニットバスも部屋の中に完備されている。
バスタオル、フェイスタオルと、ボディソープやシャンプーも用意されていた。

部屋の扉の鍵が閉めにくかったことを除いて、部屋はとても快適で特に不便なことはない。
滞在中のルームクリーニングはなかったが、その分部屋が散らかし放題で気兼ねなく使えたのは良かった。
他にミニキッチンがついた部屋や、和室もあるらしい。

客室入り口の階段には自販機があり、お茶や清涼飲料のペットボトルが手に入るのでアクティヴへ出かける時には便利。
缶コーヒーは売っていないが、歩いて3分ほどの所にスーパーがあるので助かる。
サンライズ奥村のリビングダイニング
1階はリビングダイニングになっている。
とても広く、快適だ。
テーブルは1本の大木を加工したとても大きなもので立派。
テレビにマンガ、コーヒーが用意されているので、食後もソファーでゆっくりできる。
宿泊者同士の交流もできる、いいスペースだ。
サンライズ奥村の夕食の島寿司
夕食。サンライズ奥村の食事はとにかく量が多い。
ご飯とみそ汁、お茶はセルフとなっているが、その方が気兼ねなくおかわりできてよい。
和食が中心で味もおいしく、島の食材がふんだんに使われている。
お刺身もどんっと出て、肉料理も出てくる。たっぷり遊んだ後のたっぷりの食事は嬉しい。
そして、滞在中1度は島の名物「島寿司」が出される。
「島寿司」とは温暖な地域で食べる寿司として工夫されたもので伊豆諸島以南の料理だそうだ。
島によって特徴があり、小笠原の島寿司はサワラの醤油漬けをわさびのかわりに洋ガラシで頂く。
一口食べると、少し甘めのシャリの味、そして醤油漬けされたサワラのうまみが口の中に広がる。
そして何度かかむと、ちょっとピリッとするカラシの風味がアクセントを与えてくれる。

また予約をすると、ウミガメの煮込み料理も食べられるそうだ。
が、昨日ウミガメの感動の放流を見たばかりなので、食べようなんて気は起きなかったが・・・

気になるビールの値段だが、中瓶1本550円となかなか良心的。
南国の夜はやはり、ビールが最高ですね。

オーナーの人柄もよく、とても静かで快適な宿でした。
少し町の中心から離れていますが、無料自転車もあり、不便を感じることはなかったです。
宿も新しくきれいで、食事も満足。快適な南国生活が楽しめました。


【サンライズ奥村】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)

住所:東京都小笠原村父島字奥村
電話:04998-2-2054
料金:2名1室・1泊2食付き9000円(素泊まり7000円)

サンライズ奥村の地図 

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2008年2月 5日 (火)

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小笠原旅行記11・ホテルシップ(おがさわら丸) 【東京都・島旅・ファミリー】

「ホテルシップ」
小笠原への旅行をツアーなどで申し込むと、繁忙期や時期限定でこの名前の宿が用意されることがある。
名前のとおり、小笠原への足となる客船「おがさわら丸」に泊まるのである。
繁忙期の島内の宿不足を解決するためか、おがさわら丸の副業かはわからないが、父島の港に停泊するこの船が宿になるのだ。

考えてみれば、正月の期間中は島内の宿は満室になっている。
おがさわら丸の東京へ向けての出港は明日なので、今日入港した観光客の多くは、明日に他の観光客が島から出るまでは宿がない。
だからこの船が今日、宿として提供されているのだろう。
そうすればその船に乗ってきた乗客は最悪、すべて船に泊まれるので、宿に困ることはなくなる。
島内の宿泊施設はペンションや民宿ばかりなので、まさに500人以上の人が宿泊できるこの船は、途端島随一のホテルとなる。

船の乗船率はかなり高かったが、ホテルシップを使う人はその半分もないだろうか。
それでも15時半からのチェックインには長蛇の列ができた。
個室利用なら、少し時間を遅らせてからチェックインした方が良かったかも知れない。
おがさわら丸1等船室
航行中は2等船室だったが、この船を所有する小笠原海運のツアーで申し込んだので、1等船室を確保できた。
航行中のアップグレードには1人25000円ほどかかるが、ホテルシップとしてのアップグレードは2000円もかからない。
断然お得な料金でアップグレードが可能なので、快適なステイにのためには1等を確保したい。

写真は1等船室の内部。
この船に来る時は、2等船室で大混雑の雑魚寝だったので、テレビ・ビデオつきの個室は素晴らしい空間に思える。
夫婦2人の利用だったが、用意されたのは4人部屋だった。
部屋も広く、テーブルも大きく、とてもゆったりと使えた。
2段ベッドではあったが、雑魚寝の床に毛布だった昨日の事を考えると、比較できないくらい快適さだ。
港の中とはいえ海上なので時々揺れるが、航海中の転がるような揺れではないので、それは無いに等しい。

できれば帰りもこの部屋で大海原を渡りたいものだが、そんな財力は持ち合わせていない。
そういえば、まだ小さな子供のころ、某フェリー会社の船長を親戚が務めていたので、コネで1等船室にアップグレードしてもらったことがある。
今考えたら、とても贅沢な旅をその時はしたんだなぁ・・・
夜のホテルシップ
ホテルシップとなったおがさわら丸。
夜に外から見ると、豪華客船のようでなかなか立派だ。
入口は24時間開放されているので、街への買出しや散歩も自由。
訪問してきた人がフロントに言って宿泊客を船内放送で呼び出す一面も。
夜のおがさわら丸
おがさわら丸が停泊する夜の二見港。
夜になると、昼間の温かさは嘘のようにとても寒くなる1月の小笠原。
長袖Tシャツの上にパーカーを羽織らなくてはいけないくらいだが、ハーフパンツでも大丈夫だ。
光に照らされた幻想的で静かな港には、さざ波の音だけが優しく響き渡っていた。

チェックインしたらまず、シャワーを浴びに行く。
昨日の航海中は波が高く、シャワーが使えなかった。
宿泊した部屋があるAデッキのシャワー室は1等室用なので、使う人も少なくとても静か。
水量も温度も満足で、24時間使えるのがうれしい。
温かいお湯で、昨日からの疲れを洗い流す。
ホテルシップの夕食
シャワーを浴び、少しゆっくりしたらホテルシップの夕食へ。
食事券がチェックインの時に渡され、それを持ってレストランに行くようになっている。
この日の夕食はお寿司と黒豆、めかぶわさび風味、紅白かまぼこ、お吸い物。
よく考えると、今日は元旦だ。いかにもそれっぽいメニューだ。
元旦の夕方にお寿司を頂けるのはありがたい。
お寿司自体は安い回転すしレベルの代物だったが、それでも嬉しかった。
昨日の夜は激しい揺れで断念したビールを、今日はたらふく楽しんだ。

ビールでいい気持ちになったら少しデッキに出て南国の涼しい夜風を浴びる。
真っ暗な小笠原の海は、不気味さはなく、とても静かで不思議と落ち着く。
まだまだ航海の疲れが残る体を、気持のいいベッドに横たえると、すぐに眠りに落ちた。

気がつくと、もう朝だった。
デッキに出てみる。残念ながら雲が多く、清々しい言うほどではなかったがそれでも朝の小笠原は気持ち良かった。
南国の海の上で迎えた朝、今から始まる南国生活の希望が感じられる気持のいい朝だ。
そういえば、昨晩の初夢は何を見たのか、いや、見たのかさえも思い出せなかった。
航海の疲れと穏やかな海の揺れは深い睡眠に誘ってくれたようだ。
ホテルシップの朝食
7時過ぎから朝食。
メニューは鮭の冷製タルタルソース、粗挽きポークウインナーなど・・・
先日のちょっと物足りなかった夕食とは違い、ボリューム満点でとてもよかった。
窓から射し込む光はあっという間に高い空に昇っていった。
早く僕たちに南国へと出発しろとせかすように。

【おがさわら丸ホテルシップ(1等利用1泊2食付き)】
■My評価(5段階)
★★★☆(3.5)

場所:小笠原父島・二見港
期間:年末年始、3月など、不定期(小笠原海運のホームページで要確認)
予約:要予約(旅行会社、小笠原海運へ)
料金:以下の表のとおり

1人1泊(2食付) 1人1泊(素泊)
2等船室利用 5500円 4000円
1等船室利用 7000円 5000円
特等船室利用 9500円 8000円

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2008年2月 4日 (月)

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小笠原旅行記10・小笠原の買い物事情 【東京都・島旅・ファミリー】

一通り町の中を散策したら、次に買出しに出かける。
今日の夜、ホテルシップで食べる「夜のおやつ」の買出しを兼ねて、小笠原の買い物事情の確認である。
ホテルシップ、すなわち「おがさわら丸」の中の売店もは停泊中も営業しているが、売っているものはすべて「海上価格」
そこしか物を買う場所がないので、値段は割高に設定されている。
孤島とは言え、街にスーパーがある陸地に接岸したからには、売店で高い金を払ってお菓子やジュースを買う理由は何一つない。
おがさわら丸が停泊する港のすぐそばは、スーパーや薬局、日用品店が立ち並び、買い物には便利だ。

訪れたのは父島のスーパー「小祝商店」
このスーパー以外に、他にも「生協」がある。
想像していたよりも、とても豊富な品揃え。本土のスーパーと比べてもそんなに見劣りはしない。
値段も安くはないが高すぎるわけでもない。
普通に買い物できる範囲の値段設定で、太平洋のど真ん中の孤島にこれだけの物が売っているのかとおどろく。

が、やはり事情は本土のそれと違う。
小笠原には飛行機の便がない。
「おがさわら丸」という、たった1隻の船が、生活物資と人を乗せて月に約6往復するだけである。
この船にすべての生活物資と食糧が乗せて運ばれてくるのだ。
それゆえに、品物が入荷するのはおがさわら丸の入港日。それも必ずその日の船に必要な物が乗ってくるとは限らない。
生活に欠かせないものの入荷日は、こうやって事前にお知らせされている。

生協かJAかは忘れたが、店の奥にシャッターで仕切られたスペースがあり、その奥に多くの品物が置かれている。
そのスペースには「売約済み」と札がかかっていた。
おそらく民宿や一般家庭が、必要なものを事前に注文して取り置きしてもらっているのだろう。

まさにこの島は、「おがさわら丸」というライフラインに依存して成り立っているのである。
そして僕はこの日、島のライフラインに宿泊してしまうわけである。
おがさわら丸は、一隻で何役もこなす、この島にはなくてはならない存在なのだ。
そんな事を考えながら、レジ袋をぶら下げて停泊する今夜の宿、おがさわら丸に帰って行った。

余談ではあるが、小笠原では一定額の買い物をすると「エコバック」をもらえるお店が多い。
僕たちも滞在中、買い物のサービスとしてエコバックを2つ頂いている。
まさに環境に配慮したエコが定着する島、小笠原ならではのサービスである。

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2008年2月 3日 (日)

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小笠原旅行記9・ホライズンドリーム 【東京都・島旅・ファミリー】

一通り父島のメイン通りを散策した頃には、荒れた海の後遺症で相当疲れていた。
とにかく、どこかで一服したい。
何軒か港の近くにカフェがあったのを思い出し、港の方へ戻る。
ホライズンドリームの外観
立ち寄ったのはここ。「ホライズンドリーム」
美味しいと評判のパン屋で、店内にも席が用意されている。
綺麗な建物で、港のすぐ前なので、多くの観光客がひっきりなしに立ち寄っている。
ホライズンドリームの店内
明るくウッディな店内。
南国系のフルーツで作った自家製ジャムの販売もあり、お土産にも喜ばれそうだ。
残念ながらこの日はおがさわら丸の入港日だったので多くの人が来店している。
夕方にはほとんどのパンは売り切れだった。
ケーキの予約販売も受け付けている。
店先のテラスでいただく食事
店先のテラスにも席があるので、ここで少し休憩できる。
小笠原の南国らしい風景を眺めながら食べるおいしいパンは最高。
もちろん飲み物もオーダーできる。
(写真は小笠原最終日のものです)
テイクアウトしたパンをビーチでいただく
この日はパンは品切れだったが、小笠原滞在中、3度もこのパン屋で昼食を買っている。
それだけパンの種類も多く、おいしかった。
写真は翌日、宮乃浜海岸に持っていたホライズンドリームのパン。
特に美味しかったのは、カレーパンなどの揚げ系のパン。
衣がサックサクで、バリバリといい音を立てながら頂く食感は最高。
冷えてもおいしさは変わらず、持ち歩きにも嬉しいパンだった。
ホライズンドリームの地図
【ホライズンドリーム】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)

住所:東京都小笠原村父島字東町
電話:04998-2-3131
交通:二見港(旅客ターミナル)より徒歩2分
営業時間:7:00~18:00
定休日:おがさわら丸出港翌日(日曜日の場合はその翌日)


ホライズンドリームの地図

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2008年2月 2日 (土)

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小笠原旅行記8・聖ジョージ教会 【東京都・島旅・ファミリー】

小笠原聖ジョージ教会
小笠原ビジターセンターを出て、メイン通りを少しだけ西へ行く。
通りに面した気持のよい広い芝生広場の奥には白亜の教会が。
ここは「聖ジョージ教会」

こんな太平洋の孤島に立派な教会。
入口の重厚な木の扉の横には、英語で書かれた看板が飾られている。
この教会は、小笠原の特異な歴史を物語っている。

小笠原に初めて移り住んだのは、ハワイ系・欧米系の人々。
やがて日本に帰化した彼らのために1909年に創設されたそうだ。
太平洋戦争の戦火で焼失するも、アメリカ統治時代に再建に至ったと聞く。

道を歩いていると、時々どう見ても日本人ではない欧米系の人が日本語ペラペラで普通に生活している姿を見かける。
この島には深いところまで、欧米の文化が根付いているのだと感じた。

青い空の下、南国の木々に囲まれた白亜の教会。
日本離れした美しい教会の姿は思わずカメラに収めたくなる。
写真を撮っていると、中から神父さんが現れた。

黒い牧師服に身をまとった神父さんは白人。
本当に海外旅行に来たかのような風景。

この教会ではもちろん、挙式もあげることができる。
あの木の扉から出てきた新郎新婦が、芝生の中の道でライスシャワーを浴びながら幸せな門出を迎える。
そんな風景が、なんだか浮かんできそうだった。
地図
【聖ジョージ教会】
■My評価(5段階)
★★★☆(3.5)

場所:東京都小笠原村父島字西町35
電話:04998-2-2033
交通:二見港(フェリーターミナル)から徒歩約10分


聖ジョージ教会の地図