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2008年6月 8日 (日)

記事タイトル

小笠原旅行記28・憧れの南島 沈水カルストの絶景の島 【東京都・島旅・ファミリー】

船はゆっくりと南島の動力船の上陸ポイント、「鮫池」の中へと入ってきた。
ついに、この小笠原の旅で最も僕が行きたくて行きたくてたまらなかった場所、「南島」への上陸。
この島への上陸は念のために2回スケジュールを入れておいた。
それほどしてまで行きたかった場所。昨日は海況が悪く海にさえ出れなかったので、その保険が今日、機能した形になる。
南島・エメラルドグリーンの鮫池
鮫池という名だが、それは陸地に囲まれた海で、ここに人が住んでいれば間違いなく天然の良港となる。
今まで濃紺で吸い込まれそうな色の海が、この中に入ると目が覚めるようなエメラルドグリーンの色になった。
波もとても穏やかで、先ほどまでは船の上で立つこともままならなかったのがウソのようだ。

船を接岸する護岸などはないので、上陸は直接船の船首を岸に着岸させる。
ガイドが船を押さえている間に、乗客は岸へと乗り移る。
ついに、南島上陸だ。

上陸したらツアー客はガイドのもとに集合する。
この南島は貴重な生態系と自然を残す島。この島の滞在には、とても厳しいルールが課せられる。
ある意味、日本でも一番立ち入りが制限された場所でもある。
その厳しいルールは以下の通り。

【南島の入島ルール】
◆決められたルート以外の立入禁止
◆最大滞在時間は2時間
◆1日当たりの入島制限人数100人
◆11月から翌年1月末までは入島禁止(年末年始は除く)
◆東京都認定ガイドの同伴無き者の入島禁止
◆東京都認定ガイド1人が担当する利用者の上限は15人
◆動植物、岩石、樹木などの採取・移動・破壊破損は絶対禁止
◆ゴミは捨てずにすべて持ち帰る
◆外来種・移入種の動植物を持ち込まないように対策を講じる
◆動物に餌をあげたり驚かせたりしない


常識的なルールもあるが、この島は厳しい制限を課し、この美しい自然を未来永劫そのままの形で残そうと努力されている。
ガイド同伴が義務付けられているため、この島には個人では上陸できず、必ず、東京都認定ガイドが在籍するツアーに参加しないといけない。
当然のことながら、船はツアーのチャーターとなり、この島への公共交通機関は皆無だ。
南島・陰陽池
全員が下船したら、ガイドの案内で南島内部へと歩いて行く。
南島は「沈水カルスト」という地形で形成されている。
サンゴ礁の隆起、沈水によってできた島で、日本ではこの島だけ。
世界中探しても、あと1か所しかないという、とても貴重で珍しい地形だそうだ。
歩いていて気になるのはその岩肌。石灰岩むき出しの岩肌は、尖った刃物のようでまさに凶器。
素足や露出の多いサンダルでの上陸はとても危険なので気をつけたい。

さて、水辺から坂を登ると島の内側が見えてきた。
まるで盆地のようにくぼんだ島の内部には真っ白な砂が敷き詰められていて、その奥には「陰陽池」という池がある。
その石灰岩だらけのカルスト地形のためか、高木は根を張れず、まるで森林限界を超えた高山池のような様相がここにある。
しかし、この池には時々海ガメが迷い込むという、海のすぐそばの風景なのである。
南島・鮫池
ふり返る鮫池。その美しいエメラルドグリーンの水の色は何度見ても美しい。
この鮫池の名前の由来は、船が着岸した湾の奥の岩陰に、よく「ネムリブカ」というサメが寝ているからだそうだ。
残念ながらこの日は探してみるもその姿はなかった。

船を下りてすぐの場所に赤土が露出した場所がある。
多くの人が訪れるために地面が崩れてしまったそうで、今は島内の岩や芝生の移植で植生が回復しつつある。
しかしガイドいわく、何度作業をしてもどうしても崩れるそうだ。
もしかしたら、この下にまだ発見されていない海中鍾乳洞があるかもしれないという。

確かに、この南島の地形は地上にあれば、秋吉台などの鍾乳洞が多数点在するカルスト地形。
島の地下に鍾乳洞があっても何ら不思議ではない。
この美しい島の地下に、美しく青い水を湛えた洞窟が眠っているかもしれない。
それを考えただけでも、何とも神秘的ではないか。
扇浜と陰陽池
鮫池から登りきった峠に到着した。ここからは島の内部が一望できる。
そして、先ほどまで見えなかった、山肌に隠れていたぽっくりと穴があいているビーチが姿を現した。
これが小笠原を代表する風景、「扇池」だ。
南島にずっと上陸したかったのも、このビーチに行きたかったから。あの美しいビーチに行きたかったから。
ビーチに降りて行く道が細い線になって、島に描かれている。

「今日は扇浜に行く時間がないので、この上の丘から島を眺めたら帰ります」
・・・
????
「今、なんとおっしゃいました?????」

僕はここでツアーのチョイスに失敗したことに気づいた。
参加したPAPAYAのツアーはクジラ・イルカのウォッチングがメインのツアーだ。
母島への上陸があるとても至れり尽くせりのツアーでもある。
そんな至れり尽くせりなのだから、南島にかける時間はとても少ないのだ。
ちょっと欲を出したことが大失敗につながったと後悔してもすでに遅い。

この島はガイド同伴が義務付けられている島。
勝手に扇池に単独行動で降りて行くわけにも行かず、残念に感じながらも、扇浜から遠ざかる道へと入っていく。
鮫池を見下ろす
ナイフのような石灰岩がむき出しの山肌を登って行く。
結構急な坂道だ。ふり返ると鮫池。
このエメラルドグリーンの海からそそり立つ険しい緑をまとった岩肌。
まさにそれは、南国でも滅多に見れない、美しい風景。
この風景はここが日本であることを忘れさせてくれる。こんな場所は日本の中でもここだけにしかない。
いや、日本でもただ一つ、僕が知っている場所でも同じような風景を見れるのはただ1か所だけ。
日本最西端の島、沖縄八重山諸島の「与那国島」のみ。
テレビドラマの「Dr.コトー診療所」の舞台となったあの島も、こんな美しい風景だった。
扇池のアーチ
坂を登りながらも、何度も憧れの扇浜のビーチに目を奪われる。
島を取り囲む岩壁の1か所に穴があき、そこから島の内側が侵食され、美しい白い砂浜になっている。
青い水と美しい白砂のコントラストはこの世のものとは思えない。
曇り空でもこんなに美しい。

ここはカヌーなどの人力船の上陸ポイント。
周囲が岩肌の断崖絶壁に囲まれた要塞のような場所で唯一、美しいビーチを持つ。
本当は昨日、ここからカヌーで上陸したかったのだが、この波のためにそれはままならなかった。
南島から望む父島
ようやく南島を見渡せる小高い丘の上に到着した。
曇り空が残念だが、ここからは父島の姿も見渡すことができる。
父島も断崖絶壁が続くとても荒々しい島であることがよくわかる。
南島から眺めるジニービーチ
カメラを200mm望遠側にして、父島の海岸を切り取ってみる。
青い海に美しいコントラストを描く白亜のビーチは「ジニービーチ」
そのうつくしさは父島随一と言われるビーチには車で行くことはできない。
車で行ける最南端の小港海岸から、1時間半以上も山道を歩くか、シーカヤックで海を突き進む。
そうしないとたどり着けないビーチだが、そのあまりもの美しさに、この場所を訪れる人は絶えない。
南島から望むハートロック
父島と南島の間の海域も沈水カルスト地形。波に浸食された島がいくつも海の上に顔を出す。
先ほどは船の上でここを進んだが、とても不思議な海域だ。
一番奥に見えるのは父島の南側の海岸線。
高さ250mにも達する断崖絶壁が青い海に落ちている様は絶景だ。

写真中央、岩肌が赤くなった場所は「千尋岩」と呼ばれる。
これは岩肌がハートの形に見えるので、「ハートロック」とも呼ばれる。
もちろん、父島にいると見ることはできず、船やカヤックの上からしか見ることができない。
高台から見下ろす南島
見下ろす南島。
左のエメラルドグリーンが「鮫池」
右のエメラルドグリーンが押し寄せる白いビーチが「扇池」
横に一文字に走るのが、この島に唯一許された歩けるルートだ。
南島・扇浜
丘の上に立つと、突然雲の切れ間から太陽の光が降り注いできて、扇池を美しく照らした。
なんと素晴らしい風景。このビーチに立てないのを少し神が憐れんでくれたのだろうか。
立ち込める暗雲を静かに、しかしながら急激に払い始めた。

真っ白な砂のビーチに何度も何度も押し寄せる青い海。
この世の楽園のような美しいビーチ。
ああ、この青いビーチで思いっきり泳いでみたかった。潜ってみたかった。
しかし、こうやって遠くから見ているだけでもとても心落ち着く不思議な場所。
あまりもの不思議で美しい光景は、この世界のものとは思えないくらいだ。

ちなみにこの扇浜は、宮崎駿監督の「紅の豚」の主人公の隠れ家のモチーフとなった場所だと言われている。
あの外海とつながるトンネルから水上飛行艇が入ってきて、島の中に停泊する。
そしてこの白亜のビーチでゆっくりとくつろぐ。
実際にはあのアーチは飛行機はくぐれないが、カヤックはくぐれる。
今度はあのアーチをカヤックで通り抜けて、白い砂浜に上陸して、ゆっくりとくつろいでみたい。

ちなみにあの扇浜の美しい砂浜には、1000万年以上前に絶滅した「ヒロベソカタマイマイ」の貝殻の化石がいっぱいあるそうだ。
その化石を入れて美しい青い海が打ち寄せるビーチの砂浜を写した写真も有名。
ただし、南島のルールに基づけば、その化石も絶対に採取は禁止。
南島・陰陽池
あっという間に南島の滞在時間は終わった。
非常にもガイドの「帰りますよ」という一言で、一行は下山を開始した。
スポットライトのように照らされる陰陽池がとても美しい。
本当に、森林限界を超えたようなアルプスを思わせるような風景。
その美しい風景が、美しい青い海のすぐ上に広がっている。
扇浜
もう一度振り返る扇浜。
何度見ても飽きない。何度見ても美しい。
・・・
また来るからな。絶対今度はゆっくりと来るからな~。
南島
ふり返る南島の内部。それにしても本当に美しい砂浜だ。
あの岩肌に穴が開いてから、長い時間をかけて海が島のサンゴ礁を削って削って・・・
そしてやっと今のような姿を作りだしたのだろう。
長い長い地球の時間と、地球の気まぐれによって盛り上がった島が作り出したまさに奇跡の風景。
永遠とも感じる時の営みを感じる場所、ものの30分しか滞在出来なかったのはとても残念だ。
南島の監視船
さて、最後にこの島のルールを守られているかどうか。
ちゃんと監視する人がいた。
動力船の入口となる場所には船を浮かべて入島する人をカウントしているのだろうか。
島内にも監視する方が3人、ルールを、そしてこの自然が守られているか厳しい目を光らせていた。

この美しい自然がいつまでも続くように、そして今度はもっとゆっくり燃料を使わずに自力で・・・
再度の訪問を誓って、このエメラルドグリーンの海の上で待つ船に乗り込んだ。
ゆっくりと美しい島から離れていくエンジン音が、とても悲しい音に聞こえた。

【南島】
■My評価(5段階)
★★★★★(5.0)


南島に上陸するには東京都認定ガイドの同伴が義務付けられています。
父島のツアー会社に、自分にあった内容のツアーを申し込んでください。

【小笠原旅行記目次ページへ】

2008年5月 8日 (木)

記事タイトル

四万十川キャンプオフ 【高知・四輪・グループ】

「もう四万十川に着いちゃいました♪」
空が明るくすらならない午前5時前。ハイテンションな携帯メールの着信で目を覚ます。
・・・早すぎっ。

このG.W、は僕のホームグラウンドである「四万十・川の駅カヌー館」でキャンプオフに参加してきました。
参加者は僕と同じ「まっぷる特派員」いわな太郎氏、寝太郎さん、yoshiさん。ヤフーブログからもメープルさんやオカン♪さんなど参加。
みんなアウトドアの達人揃い。
それぞれに得意分野をもった人が参加するキャンプ。どんな技や知識が飛び出すのかも楽しみ。
しかし僕以上に気合いが入っている寝太郎さんは何と夜明け前に神奈川から四万十川に移動完了。
続いて僕が車に荷物を詰め込んでいると、神戸からいわな太郎氏も只今僕が住む松山を通過したとメールが入る。
これだけみなさんが早く移動するのは、夜間割引や渋滞を避ける意味もあるが、一番の目的はサイトの場所確保。
ここカヌー館のキャンプ場は1人350円のフリーサイト。予約はできないのだが、逆をいえば早い者勝ちでいい場所が取れる。
「朝一番に到着すれば、確実にいい場所がとれる」と僕は言ったのは僕だが、僕の朝いちばんは10時くらいのつもりだったのだ。
一番近くの僕だったが、やや遅れての到着となった。
いわな太郎氏のご家族以外は初顔合わせ。しかし、ブログで各々がどんな事をしているのか知っているので初対面という気はしない。
あっという間に打ち解ける。これがブログオフの醍醐味でもある。
四万十・川の駅カヌー館のキャンプ場
僕が到着して間もなく、メープルさんも到着。
タープをポポールで連結して組み立てる。これは1家族のキャンプではできない大人数キャンプの醍醐味だ。
大きなタープ広場を中央にして、そのまわりにテントを配置する。これでプライバシーの確保も万全。
まだ空いている時間のフリーサイトならではの贅沢で機能的な設置が完了。
これから2日間の住空間を組み立てたら、フリータイム。
江川崎の四万十川
サイトの前を流れる、四万十川。その悠久の流れは美しい。
この日は青空で暑いくらいの夏日となった。川の水が冷たくてとても気持ちいい。
先着した寝太郎家やいわな家は子供と一緒にカヌーやエビ捕りに興じている。
僕も冷たい川に足を浸して、四万十の流れをこの身で感じる。
四万十流域の山々はとても栗の木が多く、この時期になると、独特のにおいが一面に漂う。
アマゴの塩焼き
いわな太郎氏が釣り上げてきたアマゴ。
その名の通り、渓流釣りを得意とする方らしく、見事な手さばきで塩焼きにされていく。
あまりもの暑さに、ここでいわな太郎氏とともに、ビールを解禁。
銘酒・銘菓勢ぞろい
参加者が持ち寄った各地の銘酒が勢ぞろい。
おつまみや銘菓もあり、夜の宴の準備は万全。
ランタン点灯
四万十川が夜に包まれると、ランタンに次々に火がともる。
ランタン各家族が持ち寄ってきたので、サイトはとても明るい。
料理開始
さて、各々のテーブルで自慢の料理がつくられ始める。
なんといっても、寝太郎家、メープル家の料理は豪快。おいしいものが次々に飛び出してくる。
さすがにこのあたりは持っている技術と道具が光る。
我が家のキャンプは「安宿」という位置づけなので「シンプルイズベスト」が信条。
すぐに片付けられるか、滞在しても途中でどこかに行くのが常なので、食事には時間をあまり割かない。
同じキャンプをするのにも、こんなにスタイルの違いがあるのかとつくづく感心させられる。
クックオフ
次々に料理が完成していく、。
プルコギやから揚げ、鶏ごはんや猪肉の焼き肉など続々と。
我が家もオムレツや豚のちゃんちゃん焼を提供。
料理がそろったら大人たちはテーブルを重ねてタープの下で楽しく談笑。
アウトドア話や子育ての話など、夜遅くまでおいしい料理と酒を片手に話に花が咲く。
マシュマロ焼
子供たちも、たき火台でいわな太郎氏が用意した「マシュマロ」を焼いて楽しむ。
このほかにも宝探しゲームやサンダルとばし大会、くじ引きなど、楽しいゲームが行われた。
主に寝太郎家、いわな太郎家の企画だが、子供が楽しむキャンプをよく知っておられた。
朝いちばんの収穫
翌朝。朝いちばんで早速いわな太郎氏がアマゴを釣り上げてきた。
感心する手さばきでさばき終えたら天日干し。これはとても絵になる。

2日目は各家族で自由行動。
まずは朝いちばんで家族対抗のくじ引き大会。
商品は昭文社から提供していただいた各種書籍。
我が家は「現代日本を創ったビックプロジェクト」を引き当てた。
特にレトロな近代建築物や産業遺跡の大好きな僕にとってもってこいの1冊。
昭文社さま、ありがとうございました~♪

続いて僕たちは四万十川を自転車で下り、沈下橋をめぐるサイクリングに出かけた。
四国カルストや四万十川源流、四万十川河口へと思い思いの場所へと各々出発する。
男のパエリア
夕方になって次々と帰還。
このキャンプ場から徒歩5分圏に温泉が2つある。
それぞれ好みの温泉に浸かったあとはさっそく晩ご飯をつくり始める。
この日は男が腕を振るう。
寝太郎さんのご主人がパエリアを作成。
寝太郎さんのお父さんの本格的カレーもとてもおいしい。
で、KUMA.はこんな料理は作れません。
得意の現地調達の食材で簡単に作れる「トレッキング料理」を作ってみたのですが、反応はいま一つ。
やはりシンプルな料理は、ひとりの世界で酒を片手に楽しむシロモノなんですね・・・
手ナガエビの地獄焼
翌朝。朝いちばんから再びいわな太郎氏がお勤め。
なんと、四万十川から手ナガエビを収穫。1匹だけだが、鉄板で地獄焼に。
「かわいそう・・・」身もだえるエビを見ながら子供たちの言葉。
スーパーに売っているものは加工されたものだからわかりにくいが、人間はこうして他の生き物の命をもらって生きている。
それを実感できるとてもいい機会だったに違いない。
同じ年代の子供をもつ家族同士のキャンプはとても楽しそうだった。
子供どうし、自然の中で楽しみ、いろいろなことを知る。
子供の教育にボーイスカウトなどがあるが、やはりこういった自然と仲間との触れ合いが情操教育にとても良いと感じた。

多くの型と交流も深められたし、いろいろ達人の技も見れたし。
大人も子供も楽しめたキャンプオフでとても良かったです。
・・・最終日に大雨降られたことをのぞいては。
雨は降らないという予報だったのに、誰だ雨を持ってきた人は(笑)


四万十・川の駅カヌー館の場所

2008年4月26日 (土)

記事タイトル

小笠原旅行記26・中山峠展望台 【東京都・島旅・ファミリー】

小港海岸で参加している「ブルースカイビックホース」のカヤックツアー。
波が高く、結局海にシーカヤックをこぎ出せそうにないので、お昼の時間、参加者は思い思いの時間を過ごしている。
僕たちは、スタッフのジロウさんに勧められて、小港海岸を見下ろす「中山峠」へのプチトレッキングに向かうことにした。
トレッキングとはいえ、水着にスポーツサンダル、防水ケースに財布とペットボトル1本に首からカメラぶら下げて行くお気軽なものだ。
八ツ瀬川を渡る橋
ここが中山峠へ向かうルートの出発点。
この橋の右側の河原が、シーカヤックの出発地点にもなっている。
このトレッキングルートはジニービーチジョンビーチという、小笠原でも1,2の美しさとロケーションを誇るビーチに向かう道だ。
そのビーチには車で向かう道がないため、この橋から山道を歩くか、カヌーで海を漕いで行くしかない。
まさにこの橋が、美しく人気のビーチへの出発点。
多くのトレッキングをする人が、この橋を渡って山の中に入っていく。
僕たちはそのビーチに向かう途中にある峠まで、軽くトレッキングをする。
トレッキングルート入口の門
橋を渡ると、厳重に門が閉められている。
これは通行止めではない。人間は通れるが、ノヤギは通れないようにしている。
実は小笠原の多くの島では、ノヤギによる自然破壊が深刻な問題になっている。
ノヤギとは、小笠原の開拓時代に移植民が持ち込んだヤギが野生化したもの。
太平洋戦争時、激戦地区になったこの島は、疎開や長いアメリカの支配を経て、日本に返還されている。
返還後は、東京都の政策で人が住むのは父島と母島のみとし、島内の住める地域も限定しているそうだ。
そのため、無人島や人の入らない山の中でヤギが爆発的に野生化して繁殖し、貴重な小笠原の植物を食べつくしている。
ノヤギはいずれすべて駆除される予定だ。しかし、父島に生息するノヤギはまだ駆除が開始されていない。
今は山からノヤギが降りてこれないようにして、生息範囲を縮めていく方法がとられている。
八ツ瀬川を見下ろす
門を開たらしっかり閉めて、山道を登っていく。
道はきちんと整備されていて歩きやすく、迷うことはない。
どんどん下に流れる八瀬川が足もとに小さくなっていく。
先ほど渡った橋が、もうだいぶん遠くになってきた。
この八瀬川でもカヤックでリバーツーリングが楽しめ、絶好の練習場所だ。
この山道からは原始の姿を色濃く残す、南国の川の様相を見下ろせる。
父島の島の山肌
熱帯雨林のジャングルを思わせるような山肌が見え隠れする。
とても遠くの島に来たと思う光景。今、日本の中でお正月を過ごしているとは思えない。
見下ろす父島の青い海
眼下に小笠原の青い海が広がり始めた。
ビーチから見ているよりもさらに青く、瑠璃色というよりもスカイブルーに近い海の色が広がる。
手前の木はタコの木。小笠原にいっぱい生えている木で、根本がタコの足のように広がっている。
タコの木は皮細工など、小笠原の伝統工芸にも利用されている。
コペペ浜遠望
青い海の向こう、対岸には「コペペ海岸」
小笠原の海岸には、きれいな東屋とトイレが必ずと言っていいほど整備されている。
まるで南国の島のプライベートビーチのようでとても美しい。
しかし、その背後の山には今も、朽ち果てた大砲がこの美しい海に狙いをつけながらトーチカの中で眠っている。
この海で、戦争が行われていた確かな証拠と記憶が、探せばこの付近にはいっぱい見つけられる。
森から見下ろす小笠原の青い海
うっそうと茂る木々の中を青い海を見下ろしながら登っていく。
ここからは穏やかに見える海だが、かなり波は高く、カヤックでは初心者は漕ぎ出せない状況だ。
山肌に響く、轟音に近い波の音だが、この海の色を見ていると大自然の大きさを感じる。
小笠原の山
山の斜面を登り切ると稜線に出た。
海のすぐ上、暖かい南国なのに、その風景は森林限界を超えたアルプスの山々のようだ。
小笠原は火山でできた島。岩肌がむき出しの場所が多く、そこには木々は生えないのだろうか。
とても荒々しく手つかずの自然が広がる島の風景はとても雄大。
本格的な山登りの装備で訪れたトレッカーを多く見たが、その目指すものがよくわかった。
中山峠展望台
稜線に出たらすぐ、中山峠に到着。ベンチと傘があり、ちょっとした展望台になっている。
歩行時間は約20分弱。本当にちょっと歩いただけでこの絶景。
空と海と大地の交わりが手に取るようにわかる、素晴らしい景色。
こんなに美しい場所だとは思いもしなかった。強く勧めてくれ、時間も用意してくれたジロウさんに感謝。
展望台付近には木々は生えておらず、360度、さえぎる物のない素晴らしい父島の展望を楽しめる。
スカイブルーの小笠原の海
見下ろす小笠原の海。
遠浅の小港海岸は美しいスカイブルー。そして、外洋は紺碧。
溜息が止まらない、美しい海の青さのグラデーション。
小笠原、海の青さと山の緑
海の青さと、島の緑が混じりあい、交錯する。
差し込む光が、それらが持つ色をさらに鮮やかに染め上げる。
遠くから聞こえる大きな波の音がリズムを刻み、時の流れを止め、その散財を悠久の彼方に忘却させる。
ただ、美しい。心はこの風景に惹きつけられ、虜にされる。
小港海岸とコペペ海岸を見下ろす
写真右のビーチが小港海岸。写真中央の奥のビーチがコペペ海岸。
すぐ近くの2つのビーチだが、車で向かうとぐるっと迂回するのでとても時間がかかる。
小港海岸からコペペ浜に行くのなら、泳いで行ったほうが早いと地元の人は言うが、まさにその通りだ。
ブタ浜と南島を望む
中山展望台から南西方面を望む。
山を下った所にブタ海岸があり、そこから約1時間でジニービーチやジョンビーチにたどり着ける。
海の向こうに見えるのは南島。小笠原を代表する風景の「扇池」がある島だ。
厳しい入島規制のある島だが、明日、あの島に向かう予定をしている。楽しみだ。
中山峠展望台から見下ろす小港海岸
先ほどまで遊んでいた、小港海岸を見下ろす。
昼休みの時間は気になっていたが、まだ他の参加者は海で楽しく遊んでいるようだ。
美しく広い砂浜に青い海。小港海岸の美しさがここからだと手に取るように良く分かる。
さて、景色を堪能したらあの海岸まで戻ることにする。
中山峠トレッキングの地図

【中山峠展望台】
■My評価(5段階)
★★★★★(5.0)

場所: 東京都小笠原村父島
交通: 二見港から車で約15分、徒歩20分
駐車場: 小港海岸入口付近の路肩を利用
付帯施設: 日よけつきベンチ (トイレは入山前に小港海岸で済ませる)


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2008年4月20日 (日)

記事タイトル

小笠原旅行記25・小港海岸 【東京都・島旅・ファミリー】

父島の南側には人は住んでいない。車が入れる道は島の南端まではつくられておらず、手つかずの自然が残る。
ここ、「小港海岸」は、車で訪れることのできる父島最南端のビーチ。
父島で最も水量の多いと思われる「八瀬川」が流れ込むこのビーチは島の南部探検のペースでもある。
この八ツ瀬川で練習をした後、シーカヤックは小笠原の青い海に乗り出す。
そして、この海岸からは父島で最も美しい「ジョンビーチ」、「ジニービーチ」へ向かうトレッキングルートの出発点でもある。
小港海岸
僕たちはシーカヤックツアーに参加している。
午前中は八ツ瀬川でカヤックの練習をしながら、荒れている海の回復を待っていた。
が、残念ながら天気はとても良くなったが海の機嫌はまだ直らない。
どうやら今回は、この青い海にこぎ出すのは不可能なようだ。
とても残念だが、これが自然。しかしこの雄大な美しい海を見ていると、そんな残念な気持ちもどこかに飛んでいく。
荒々しくも美しい南国の海。その青さが心の中に染み入ってくる。
小港海岸と緑の森
ビーチの後方には深い緑の森が広がる。
うっそうとしたジャングルを思わせる森の入口から望む青い海はまた格別。
ビーチはごみ一つ落ちていない美しい白砂。
きめが細かくてやわらかく、素足で歩くととても気持ちいい。
海にはフロートが2つ浮いていて、海が穏やかで温かい時は絶好の海水浴が楽しめそう。
小港海岸の白い砂浜
陽射しは南国そのもの。正月とはいえ、とても温かい。
青い海と白い砂の美しいコントラストは美しく、北風と荒波の音すら気持ちよく感じる。
白い砂に打ち寄せる青い波はいろいろな物を陸地に運んできた。
とても長い間漂流していたと思われるヤシの実。貝がぎっしりとついたブイ。
寿命を終えたミノカサゴも砂の上でどこか物哀しいオブジェになっていた。
小港海岸と中山峠
このエメラルドグリーンの海に今日はこぎ出すことはできないが、遊ぶことはできる。
ウエットスーツをレンタルしていたカヤックツアー参加者は、待ってましたとばかりに次々に海に入り出した。
不思議に海の水はとても温かく、足をつけても気持ちよいくらい。
でも、快適に遊ぼうと思うと、どうしてもウェットスーツは欲しい。
ラッシュガードは着ていたが、午後のカヤックのことを考えると、さすがに海で泳ごうとは思わず水遊び程度で済ます。
これで本日も、2008年の初泳ぎは果たすことはできなかった。

そんな海に入らない僕たちを見ていた、カヤックツアー主催の「ブルースカイビックホース」のジロウさん。
青い海の上の緑の丘を指さした。
絶好の展望台があり、ちょっとしたトレッキングルートがあるから行ってきたらどうですかと言ってくれる。
さすがにツアーから外れ、単独で遠くまで行くのは迷惑がかかると遠慮するが、待っているから大丈夫と勧めてくれる。
お言葉に甘えて、向かうことにする。
今考えれば、もうカヤックで海に出ることができないので、ここで思い思いの時間を楽しませてくれたのだろうと思う。
海で泳ぐ装備をあまりしていなかった僕たちは、山に向かうことにした。
向かうのは中山峠展望台。ジニービーチ、ジョンビーチへ向かう山道の途中にある。
八瀬川河口と枕状溶岩
小港海岸に注ぐ八瀬川。
海の水は暖かいのに、川の水はとても冷たい。
河口付近はとても浅くなっていて、歩いて川を渡ることができる。
川の左岸の海岸には巨大な枕状溶岩の絶壁がそびえている。(写真右側)
これは地質学研究では、とても貴重な地形らしい。
この父島が海底火山の噴火でできた絶海の孤島であることを生々しく物語っている。

この八瀬川はカヤックの絶好の練習場所。原始の姿を色濃く残す川のリバーツーリングもなかなかのものだ。
遠くに見える橋が、中山峠に向かうトレッキングルートの起点。
また、その橋のたもとが、シーカヤックツアーの出発場所にもなっている。
青い海に遊ぶサーファー
こんなに美しい青い海を目の前にして、その海を楽しむのをおあずけにされる。
ちょっと残念な気分だ。
青い海をいっぱいに楽しむサーファーがうらやましく思えた。
ブルースカイビックホースのシーカヤックツアーのお弁当
青い海を見ながらのお弁当は最高だった。
「ブルースカイビックホース」のシーカヤックツアーで用意してもらったお弁当。
扇浦のお店で用意してもらっていたのだが、車に積み込んだ瞬間からその香ばしいにんにくの香りで気になっていた。
天ぷらににんにくの風味が効いていて絶品。おにぎりも中身は具がぎっしり詰まっている。
体力勝負のシーカヤックツアーにはもってこいの美味しいお弁当だった。
さあ、お弁当を食べて力が漲ったら、海にこぎ出せないパワーでこの身を山の上に押し上げよう。
貴重品をドライバックひとつに詰め、カメラを持ったら中山峠へのプチ・トレッキングへと向かう。
まだこのときは、この先に美しい絶景が待っているとは思いもよらなかった。

【小港海岸】
■My評価(5段階)
★★★★☆(4.5)

場所: 東京都小笠原村父島小港
交通: 二見港から車で約15分
駐車場: なし(バスロータリー手前の路肩に駐車可能)
付帯施設: トイレ、東屋


小港海岸の地図
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2008年4月14日 (月)

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小笠原旅行記24・シーカヤックツアー(八ツ瀬川) 【東京都・島旅・ファミリー】

ニワトリの鳴き声で朝、目覚める。昨日までの強風はおさまっていた。
小笠原の山に突き刺さるような虹が、すがすがしい南国の朝を演出してくれている。
ウクレレの音楽が似合いそうな、ハワイすら思える美しい朝だった。

今日はシーカヤックツアーの参加の日。
「南島」か「ジニービーチ」までカヤックで向かう予定だが、可能かどうかは海のご機嫌次第。
昨日のような強風・大荒れの海では、カヤックでこぎ出すこと自体不可能だ。

どうか海に出れますように。海の神様に微笑んでもらえることを祈りながら、ツアーの車を待つ。
宿の外でしばらく待っていると、お世話になる「ブルースカイビックホース」のジロウさんが迎えに来てくれた。
境浦の売店で、とてもニンニクの匂いが香ばしい、疲れが吹き飛びそうな弁当を車に積み込み「小港海岸」に向かう。

「小港海岸」に到着すると、ビーチの入口のロータリー周辺の路肩に車を停め、ここで装備の準備をする。
ここでもう1台の車を運転していたアサちゃんが到着。
本日の一行は大人11人、子供2人の大所帯となった。

まずはここでドライバック(防水バック)が一人1個配られる。
万が一、カヤックが沈しても(ひっくりかえっても)水が内部に入らないすぐれものだ。
僕たちは自前のドライバックを利用する。

装備はそれぞれ。
南国とはいえ、正月のこの時期はまだ肌寒い。特に川の水は海のそれより冷たい。
参加者の多くはウェットスーツをレンタルしていた。
僕たちは長袖のラッシュガードの上にTシャツを着込み、ゴアテックスのレインウェアの上着を着込んだ。
さらにその上にライフジャケットを装着。
陽射しがない時は、この装備でちょうどカヌーの上での温度調整が良かった。
小浜入口からの八ツ瀬川の眺め
小港海岸に注ぐ川がこの「八ツ瀬川」
色は濁っているが、水際まで木々が張り出し、まるでマングローブ林。
これぞ南国の川といった、美しい自然の風景。
とても水の流れが穏やかで、シーカヤックの絶好の練習場所だ。
搭乗するシーカヤック
各々使用するカヤックに荷物をセッティングする。
妻と僕が乗る2人艇。後ろに僕、前に妻が乗る。
貴重品・タオル・着替えを乗せた防水バックを後ろにセット。各々の足元には500mlのペットボトル。
前方座席の後ろの黒いバックは一眼レフを入れたカメラ用の完全防水バック。
「パシフィックアウトドア」の「防水バックパックF-トレイルズーム」だ。
水辺のアウトドアに一眼レフを持っていけるよう、今回の小笠原の旅の前に購入したもの。
ザックに装着するバックルで、ちょうど良くカヌーに固定することができた。
荷物をセットしたら、パドルの漕ぎ方、カヤックの乗り方のレクチャーを受け、早速八ツ瀬川にこぎ出す。
八ツ瀬川上流に向けて出発
はじめはみんなで河口付近を往復して練習する。
その川の上にそそり立つ溶岩石の断崖絶壁には小さな穴が開いていて、細い金属がこちらに向いている。
恐らくトーチカだ。
小港海岸は美しい砂浜。米軍が上陸するのにはもってこいのポイント。
上陸した米軍に向けて機関銃で掃射する場所だったのだろう。
未だにどうやってあんな所につくったのか想像すらできないトーチカの穴から、錆びついた銃身がいなくなった敵を探しているかの様だ。

一通りカヤックの操作に慣れたら上流に向けて出発する。
小港海岸から中山峠を経てジョンビーチ、ジニービーチへ向かうトレッキングルートの出発点がこの橋。
この橋をくぐり、カヤックを上流へとこぎ出す。
八ツ瀬川でシーカヤック
しばらく上流に行くと、天気が劇的に回復してきた。
羽織っているレインウェアが暑く感じるらいだ。
原始的な姿を残した川。本州ではこんな川の姿が見られるところは少なくなった。
八ツ瀬川を遡上する
一部護岸されているところはあるが、その対岸は原始の姿そのもの。
その気になればカヌーを接岸させ、そのまま深い森の中に歩いて入っていける。
その対岸にはマメ科の植物がたわわに実を結んでいる。光を透かしたその実がとても美しい。
そして、川の上には水道管がワイヤーで吊るされてその深い森に消えていく。
原始の中に巣くう人々の足跡。不思議な感覚のする場所だ。
人間が自然を全部変えてしまっているのではなく、必要なところだけ変えている。
八ツ瀬川から見上げる山々
上流に進むにつれ、青空が広がり、初夏を思わせるような様相になってきた。
南国の木々が、ここが遠い異国の地であることをひしひしと伝えてくる。
ふと見ると、岩肌や地肌が露出した山の斜面に何か動くものが・・・
ノヤギだ。よく見ると斜面のいたるところに確認できる。
この一帯には柵が張り巡らされ、ノヤギたちは下に降りてくることができず、山に追いやられている。
残念ながらこのノヤギたちは人の手で全て駆除される予定だ。
本来人間の手で持ち込んだ家畜が野生化し、小笠原の独特の生態系を激しく破壊しているのが現状。
のんびりと草を食むその姿を見ていると、人の手で狂わされた命の行きつく先を痛々しいほどに感じてしまう。
隔離され守られていた美しい小笠原の自然は、今さまざまなジレンマと戦っている。
八ツ瀬川、カヤックでの行き止まり
急に川幅が縮まり、水深も浅くなる。
川には水草が生い茂り、ここから先はカヤックでは進めなくなる。
ここが八ツ瀬川遡上の限界点。ここでUターンして、河口へと戻る。
この先には貯水ダムがある。
原始の姿をした川でも、至るところに人の手がくわわっている。
そう思うと、町の中の川は、その元の姿ですら想像することすらできない。
その場にあった流れすら、地下に押しやられたり、消されたり・・・
八ツ瀬川のオオハマボウの森
水辺にはオオハマボウがマングローブのように群生している。黄色く可憐で大きな花をいくつも咲かせていた。
大きく張り出し、着水した枝の下をカヤックでくぐりぬける。
沖縄の西表島の川をカヤックで探検するかの様な、南国の川の楽しみがここにもあった。
八ツ瀬川とマングローブ
カヤックで木々の間に入っていくと、水面に反射する光、そしてマングローブ林の木漏れ日に挟まれる。
とても静かだ。
パドルを水の中に突き刺すと、水のはじける音がして、光がキラキラと揺らめく。
そしてかすかな水を押し分ける音がしてす~っとカヤックが前に進んでいく。
それがとても気持ちよくて、楽しくて、僕たちはカヤックを漕ぎ続けた。
そして、時々水の流れに身を任せ、ゆっくりと川に流されてみたりして・・・

結局、海の荒れは小さくなりはしたが治まることはなかった。
残念ながら、美しい小笠原の青い海にこぎ出すことはできなかった。
熟練者なら漕ぎ出すことのできる荒海も、タヒチ、西表島で少しだけカヤックを操っただけの僕の経験では歯が立たない。

行きたかったビーチには行けなかったが、それでもツアーを主催しているジロウさんはいろいろと楽しませてくれた。
様々な植物を教えてくれたり、休憩時間に素敵なスポットを教えてくれたり。
後半からは、川沿いの道路から記念写真をいっぱい撮ってくれた。
最後には、素敵な砂絵のお土産もくれた。

この八ツ瀬川、初心者のカヤックの練習ポイントだけでなく、小笠原の川の表情を楽しめる、とても素敵な場所だった。
そしてカヤックツアーを主催してくれた「ブルースカイビックホース」
参加者を飽きさせない工夫がいっぱいされたツアーはとても面白かった。
また、小笠原を訪れた時は、このツアーを利用したい。でも、今度こそは青い海に漕ぎたしたいのだが・・・

「小港海岸」の様子と、昼休みにプチトレッキングした「中山峠」は後日紹介します。
八ツ瀬川の地図
【八瀬川】
■My評価(5段階)
★★★★(4.0)

場所: 東京都小笠原村父島小港
交通: 二見港より車で約16分
駐車場: なし(バス停付近の路肩を利用)
トイレ: あり(小港海岸のトイレを利用)

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2008年1月 7日 (月)

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小笠原旅行記 【東京・島旅・ファミリー】


外国よりも遠い日本・・・
それが小笠原。
東京都でありながら、東京から船で25時間30分もかかる場所。
交通手段は船しかなく、航空の便はない。
しかも、その船が出るのは、月にたったの5~6便。
まさに日本の中で一番遠い場所・・・

今までずっと行きたかった場所。
だが、そのアクセスの悪さになかなか満足できる日程が取れず諦めていた矢先だった。
今回の正月に僕の休みと、船の航行予定がぴったりと重なったのだ。
導かれるように、僕は小笠原に旅立った。

本土は猛烈な寒波に襲われる中、小笠原は初夏を思わせる日射し。
日本で一番遠い場所は、常夏の南国だ。
鮮やかな緑と、美しいエメラルドグリーンの世界。
青い海に現れた鯨と、波に乗って遊ぶイルカたち・・・
そして、出会いと再開。
久しぶりの「旅」
それは新しい年の素晴らしい幕開けとなった。

■記事リンク■ (記事作成のつど、この下に目次リンクが作成されていきます)

◆1 旅立ち
◆2 試練のはじまり 
◆3 太平洋での越年と初日の出
◆4 父島到着 
◆5 海に還る 
◆6 大村海岸 
◆7 小笠原ビジターセンター 
◆8 聖ジョージ教会
◆9 ホライズンドリーム 
◆10 小笠原の買い物事情 
◆11 おがさわら丸・ホテルシップ 
◆12 サンライズ奥村 
◆13 奥村地区を歩く
◆14 大神山神社
◆15 宮乃浜 
◆16 父島要塞大村第二砲台跡 
◆17 三日月山展望台(ウェザーステーション)  
◆18 おがさわら丸見送り 
◆19 旭平展望台 
◆20 初寝浦展望台 
◆21 コペペ海岸と戦跡群 
◆22 小笠原の土産に・・・ 
◆23 ジャングルナイトツアー 
◆24 八ツ瀬川でシーカヤック 
◆25 小港海岸 
◆26 中山峠プチトレッキング 
◆27 PAPAYAツアーに参加 
◆28 憧れの南島  
◆29 クジラと遭遇!! 
◆30 母島へのクルージング  
◆31 ドルフィンスイム  
◆32 母島東港のシュノーケリング