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富士山登山(吉田口より) ≪後編≫
小屋の食事は18時頃から、と指示されるので、まずは寝床となる場所に案内される。ここでひとまず荷物を整理することに。その時、
小屋の従業員さんに「ここでの飲食は禁止です」と指示される。これをマジメに受け取りすぎた...どう受け取ったかはまたあとで。
ちなみにこの「元祖室」さん。
どうやら2006年に改装されたようで、非常にきれいな施設だった。夏場のピーク時に「頭と足を交互にして横になって寝る」
というスタイルではないものの、やはり「大人2人で1枚の布団」という安眠とは程遠い環境だ、ということは分かった。まぁ、
それでも寝られるし、食事も取れるし、暖かいし、ということでよしとしないと...というのが富士登山でもある
(夏場の北アルプスなどの小屋もかなりのものだけど)。
食事は定番のカレー。カレーよりも一緒に出てくる温かいお茶がうれしい、というか旨い。何杯も飲む。飲めるときに飲んでおく、ということ。
今回は過去2回の富士登山の経験から不要なものを減らしてきた。飲料は1Lのボトル+500mlのペットボトルを2本にしたのも、
食事の時に出るお茶での水分補給をあてにしてるから、だ。もっとも、ちょっと甘かったな、
というのもあとで判明するのだが...
食事が終わり、外で何枚か写真を撮るとあとはすることはないので、寝ることにする。早いよな、
まだ...と思って寝床に戻るとすでに床についてる人が結構いる。あれ、富士登山のお客さんってこんなに行儀良かったっけ?
なんて思いながら寝ることにする。

日が沈み薄暮の中、雲海を見下ろす。
2007年8月26日(日) 登山2日目
夜に当然何度も目が覚める。そりゃそうだ。19時過ぎから寝られるか...しかも途中、目が覚めると異常にノドがからから。
でも飲食禁止って言われたもんなぁ、
布団から出て行ってまで飲む気はしないしな...寝よ寝よ...
「パチッ」
うわ、なんだなんだ。急に電気がついたぞ。何時?え~、0時じゃん...なんでこんな朝早くに電気つけるの?
過去の経験だと1時半に起きて、2時に出れば山頂でのご来光を余裕で拝むことが出来るはずなのに。しかし回りは黙々と準備を始めている。
うちも同行者でどうしようか...と相談。1時過ぎには小屋を出よう、ということに決まり、準備を始める。
トイレに行こうと小屋の外に出ると、小屋に泊まらず夜通しで登っていく行列が小屋の前を通過している。あぁ、この登り方、
オレには出来ないなぁ。そんなことをこの時は思っていた。
しかし目が覚めたときからすでに危険はうすうす感じていた。「あったまいて~」のである。元々高所に強いほうではない。
初めて富士山に登ったときに確信した。そのリベンジとして、その翌年富士山に登り、水分補給などに気を使って克服したのだが、
今回は水分補給、そして睡眠不足がどうやら影響しているらしい。1時過ぎに出発した時にはかなりつらい状態だったが「どうせ渋滞してるから、
なんとか登れるよ」という甘い目論見で登りはじめたのだった。
が、その甘い目論見は小屋から数百メートルのうちに打ち砕かれた。かなりしんどい。同行者に「先に行って休んでる」
と声をかけて先に行こう。そう思った。でもすでに声をかけることすら出来ず、黙って前に進んでいく。
そして見つけた岩の上に座り込む...そこから記憶が断片的なのだ。時折目を開けて、通過したかチェックしてた。が、
そもそもその時折というタイミングが何秒なのか、何分なのか何十分なのか、すらチェックしていない。
記憶もない。眠っていたのか気を失っていたのか。それさえも本人に認識がないから困ったものだ...
ただおかげでゆっくり休めたようだ。外の風に当たりながら眠った効果は絶大で、ひどい頭痛はかなり治まった。ただ、
また仲間と再会できるのか?それだけを心配しながら前に進んでいった。そんな状態だったから当然写真はない。
カメラには01:37に真っ暗な写真が2枚撮影されていた。ホント、真っ暗...何してたんだろう。
やはり渋滞はすごい。これだと2時半に小屋を出てたら山頂には着かないな、とも思った。年々、
山頂でのご来光を見るための競争は厳しくなっているのかも知れない。今回は山頂でご来光にこだわるのはよそう。そう決めたら気が楽になった。
あとは写真撮影に適した場所を探すだけだ。日の出は5時過ぎ。4時を過ぎたあたりで9合目の鳥居のあたり。
このあたりから東の空が白み始めた。ここでゆっくりしよう。そう決めて登山道から離れ、ザックを降ろして三脚にカメラをセット。ボケら~、
と東の空を眺めながらご来光を待つ。

左は04:26、右は04:45.少しずつ明るくなっていく。

左は4:51。右は4:58。雲海も照らされ、明るくなってきた。

そしてご来光の時を迎える。
雲が多く、正確な日の出よりちょっと遅れてのお日様。あ~、これで長かった夜が終わる。早く暖かくならないかな。さて、
明るくなれば仲間を見つけられる可能性も高くなる。頑張って登るぞ~。お日様が出たからって富士登山は終わりじゃない。
山頂まで行かなければね。そう思っている人たちがこんなにいるのだ。

頑張っていこう。山頂はもうすぐだ。再び登り始めて約1時間。朝6時半過ぎにやっと山頂に到着。上から「お~い」と呼ぶ声。
無事に仲間と再会を果たすことも出来た。

左は山頂の鳥居。あと少しなんだけど渋滞してる。右は...近くて遠い山頂まで頑張れ。
山頂に出たら下山口のほうに移動する。火口を見ながら小屋でもらったお弁当を食べる。
大久保さんに分けてもらう温かいお茶がたまらなくおいしい。そういえば、前に上ったときはちゃんとコンパクトバーナーとかも持ってきてたな。
確か剣が峰でカップラーメンを食べたんだ...軽量化もいいけど、温かい食事や飲み物、大切だな、と痛感した。
さて、本当の「3776m 剣が峰」まで行くかどうか。正直、今日の自分には自信がない。
大久保さんご夫妻には申し訳ないが今回はパスさせてもらうことにした。自分も楽しみにしていたお鉢巡りも出来そうにない。ちょっと残念。
7時半過ぎに下山開始。今までは空に向かって歩いていたが、今度は地球に向かって歩くんだ。

しかし、単調な下山。ホント、飽きちゃうんだよな。しかも終わらないし。何がいやって、この下りが嫌いだ。
今回はそれでもこの記事を書くための写真撮影があるからまだ気が紛れる。早く下山して温泉入りた~い。

左:途中で見かけた変な雲。右は下山途中の数少ないスナップ(笑)
そしてやっと五合目まで戻ってきた。到着は12時半。実に5時間かけて下ってきたことになる。五合目で食事をしたかったが、
夏休み最後の土日とあってどこも団体で混んでいる。

無事下山。ご苦労様でした&お騒がせしました。
しょうがないので、車まで戻り、河口湖駅前の定食屋で食事をすることになった。ここで「お風呂入ると運転して帰れないよな...」
という結論に達し、車で都内までひた走ることになった。おかげで目立った渋滞にはまることもなく、夕方には無事錦糸町で解散、となった。
とにかく今回は久しぶりの3000mクラスの山、というのに装備品が甘かった。そして体調管理もちょいとミス。ほろ苦な登山となったが、
とてもいい(と自分が勝手に思っている)写真が撮れた。それだけは満足、かな。















































これはっ!





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